この夏の青春18きっぷも残り1日であり、9月10日までに使い切らないといけない。
そしてまた、にしこくんの経県値は以下の通りとなっている。
どうも山梨の空白が気になる。
そしてまた、日帰りで行ける距離でもある。
ということで、今日は身延線にでも乗りに行きましょう!!!
東京駅へ行くと、常磐線の車両が来た。
これは品川行きなので乗らないが、さすがは茨城からくる車両なだけに、現在やってる朝の連続テレビ小説「ひよっこ」の広告に余念がない。
(決死モデル:トルソーさんの丸尾)
ところで、今朝は起床事故もあり慌てていたので衣装の用意を忘れていた。
こういう時のためにスペアの衣装(右向き・左向き対応)を用意しているのである。
この衣装は台座も要らずセッティングも容易で、海外での決死に使うことが多い。
さて、9:18発の熱海行きに乗り、熱海で静岡行きに乗り換える。
東京では随分雨が降っており、道行く人も長袖であったが、小田原を過ぎて海岸線が見えだすと、すっかり雨が上がっていた。
かつてはブルートレイン「あさかぜ」の停車駅でもあった富士駅は、明治22年の東海道本線開業から遅れること20年の明治42年、当時の加島村に「富士駅」として開業した。
富士山から結構距離のあるこの地が「富士」とは、以下にもな瑞祥地名であるが、この駅開業の時点でそのように名付けられている。
また、現在の富士市は吉原市とも合併した「市同士の合併で誕生した自治体」であるが、富士駅のあるあたりは昭和4年に加島村が富士町となり、昭和23年の吉原市誕生に遅れること6年の昭和29年に「富士市」に昇格している。
そして富士市と吉原市が合併するのは、昭和41年の事である。
その富士駅から12:11に特急「ふじかわ」が甲府に向けて出発し、その4分後の12:15に普通列車の甲府行きが出発する。
客の入りとしては3両編成の「ふじかわ」がガラガラ、2両編成の普通列車は席が全部埋まるほど満員である。
東京者の自分から見ると意外であったが、身延線は複線であった。
ただしそれも富士宮までのこと。
現在、富士宮駅は2番線と3番線しか使用していないが、1991年に創価学会が日蓮正宗に破門されるまでは、1番線に「創価臨」が何本も運転されていて、長大な編成が停まっていたのだという。
今やその光景は見る影もない。
いわば向こうのホームは「創価学会の夢の跡」といったところであろうか。
富士宮から先は単線区間となるが、その次の西富士宮までが、身延線の富士口で頻繁に運行している区間である。
西富士宮から先は純然たるローカル線である。
乗客は殆どが行楽客。おそらくは青春18きっぷの利用者ではないだろうか。
列車は山梨県に入った十島で交換のために9分停車。
十島は交換駅であるが、別に自治体(南巨摩郡南部町)の代表駅というわけではなく、山間の小駅である。
駅舎は既に近代化されており、待合室だけとなっていた。
それと、身延線は駅間がやたら短い。
それもそのはずで、戦前は私鉄の「富士身延鉄道」として開業している。
それが宮城電気鉄道(仙石線)や阪和電気鉄道(阪和線)のように戦時合併して国鉄になったのである。
そして身延の1つ手前の甲斐大島では静岡行きの「ふじかわ」と交換する。
(決死モデル:チームWBナギサヤ)
甲斐大島は1日の乗降客数が1桁という非常に小さな駅であり、「ふじかわ」も通過する。
ところで、歴史的にはこの甲斐大島駅、大正8年に南部内船(現在の内船駅)から延伸して開業したのであるが、この南部町の中心の内船の旧駅名は「南部内船」、富士身延鉄道の本社のあった南甲府駅の旧駅名が「甲府南口」(甲府市南口町にある)という、富士身延鉄道の「自治体名+地名」という独特の命名パターンがうかがえる。
列車交換があるわけでもないが4分停車で、乗降客数の多さが伺えようというもの。
ちなみに、この界隈は、身延駅のあたりだけWiMAXが入らないというおかしな状況となっている。
特急の停まる駅があるような繁華な所なのだから、アンテナぐらいあってもよさそうなものだが・・・
さて、列車はなおも北を目指す。
身延線の駅は、やたら90年代にリニューアルされたような駅が多く興ざめであるが、下部温泉駅は古い駅舎が残っている。惜しむらくは30秒停車であるということである。
鰍沢口まで来ると甲府盆地に入り、WiMAXの電波も安定する。
向こうの列車は鰍沢口行きで、甲府口の列車の大半は鰍沢口止まりである。
ちなみにこの甲斐上野駅、全国の駅で唯一、母音が「アイウエオ」で並んでいる駅なのだそうな。
あ、確かに言われてみれば・・・
ちなみに、この駅は自治体としては「市川三郷町」となるが、市川大門町と合併するまでは三珠村という自治体だったようで、駅はこの甲斐上野と、隣の芦川だけで、どちらも無人駅で「ふじかわ」は止まらなかったようである。
そして東花輪で「ふじかわ」との交換のために7分停車。
この東花輪は中央市の代表駅なのだそうで、JR東海の山梨県内の駅では利用者数が最多なのだそうな。
駅の構内は広く、石油取扱設備もある。
昔はタンク車が犇めいていたであろうか。
群馬にしても長野にしても、内陸県にはオイルターミナルが併設された駅が散見される。
内陸県では鉄道による輸送が名実ともに生命線なのである。
また、東花輪は下部温泉と同じで、駅舎も古式ゆかしいものが残っているのもポイントが高い。
そして南甲府に到着。
ここで一旦途中下車である。
(決死モデル:チームTアンヌ)
この近代建築然とした駅舎こそ、身延線の全身である富士身延鉄道の本社であった。
現在は、この南甲府駅から山梨交通のバスが甲府駅方面に1時間に1本程度出ている。
そのバスがちょうど駅前に停まっている。
さて、山梨といえばリニアの開通が予定されており、県東部には県立リニア館が建設され一般の観覧に供されているが、中にはこのようにリニアに反対する向きもあるようである。
リニア反対派の主張は「リニア・市民ネットブログ」に詳しいが、要は、計画当初はJR東海が全額出して建設する予定だった。
ところが途中から国が補助を出すというようになった。これは血税の無駄遣いであるというのが主張点のようである。
また、期待されるほどの経済効果を地元にもたらさないという試算結果もあるようである。
そういえば新幹線開業で八戸も随分と寂れたとも聞く。
地元にもこのような意見があるということで。
さて、身延線の旅も終わり甲府に到着である。
・・・と、いつも房総を走っているE253系がなぜか甲府まで来ていたので、バチ当たりにもめげずに撮る。
(決死モデル:チームYジャスミン)
あとは高尾行きの普通列車で帰途に就くだけである。
途中、いつも「あずさ」の追い抜きを行う甲斐大和で「スーパーあずさ」を先に通して高尾へ。
高尾からは東京行きの中央線で西国分寺へ。
西国分寺なので、にしこくんにしてみれば里帰りということになる。
(決死モデル:チームTレナ)
果たして、武蔵野線で帰還し今回の旅は終了する。
これで、この夏の青春18きっぷ5枚を使い果たしたことになる。