今日の題材はこれ。
誰もあなたのことを恨まないし責めないから、ここにいる赤ん坊を殺してみろと言われて、そうですかと実行できる人間は、そうはいまい。それができる人間には、悪の組織の幹部への道が開かれている。 / 圓道祥之「完全『世界征服』読本」https://t.co/cR4R4BCGwN
— SF名文句・迷文句集ボット (@sf_meimonku) 2017年6月11日
「今日の~」とは言っても、かれこれ7月に図書館から借りて読んでおり、レビューを書かないままここまで来ていたのである。
で、いい加減書くことにしたという次第。
テーマ的には、以前拙ブログで紹介したオタキング著の『「世界征服」は可能か?』(2007)と同じようなテーマであるが、こちらは1996年に出版されたので、オタキングの著書の10年前に上梓されたということになる。
なぜこの時の決死モデルが園田(R)だったのかというと、世界征服を企む秘密結社 → ショッカー → ライダー という連想だった気がする。
でまた、話は相前後するがこの本が出された1996年というのは「磯野家の謎」「空想科学読本」など、謎本ブームの時期であった。
その流れで出された本であるということは想像に難くない。
で、どんな内容であったかというと、ライダーなり戦隊なりの、「世界征服を企む悪役」が何を目的としているか、そのために何が必要かという考察であり、基本的なフレームとしては、オタキングのアレと変わるところはない。
幸か不幸かオタキングの方を先に読んでしまったので、その10年以上前に出されたはずのこの本に対して「オタキングのと変わり映えしないなあ」という印象しか持てず、ズルズルとこの時期まで来てしまったのではないかと考察する。
ちなみに、オタキングの本では触れられていた「ハーレム」の存在であるが、こちらでは触れられていなかった。
なにぶん子供相手の番組自体に「ハーレム」そのものが出たことがない(ような気がする)なので、本書では触れられていないということであろう。
あんまり大した紹介になっていないが、この程度の感銘しか当方は与えられなかった、ということだったのだろう。
ところで、本書のNDC(図書館の本のラベルについてる、日本全国共通の図書館コード)は「049」(雑著)であり、これはサブカル系の本に付けられる分類である。
またオタキングの『「世界征服」は可能か?』のNDCは「778」(映画)。
所詮「世界征服」など、サブカルや映画の中の世界の話である、ということが、図書館における分類コードからも見て取れようというもの。