今回の「義手と義足の昭和史」は、冷戦ネタで御機嫌を伺いたい。
昭和50年代後半に子供時代を過ごした男の子にとっての国際観は「キン肉マン」によって醸成されたといっても過言ではないのではないだろうか。
中国と言えばラーメンマンだったし、スリランカと言えばティーパックマン、スイスと言えばウォッチマンで、西ドイツと言えばブロッケンジュニアだった(ブロッケンジュニアに至ってはナチスの恰好であったが、よくも西ドイツ大使館やサイモン・ヴィーゼンダールセンターあたりから抗議が来なかったものである)。
そしてソ連はと言えば「ウォーズマン」である。
当時、小学生だった自分は、お袋にこんなことを聞いた記憶がある。
「お母さん、ソ連って軍国主義?」
「何で? 社会主義だよ」
「だって、ウォーズマンは戦争だよ」