阿佐ヶ谷ロフトA『障害についてのエトセトラ』

以前、廣田恵介氏主催イベント「社会は如何にしてプラモの金型に彫りこまれた美少女のパンツを見つめてきたか」を見に行った阿佐ヶ谷ロフトAに、今度は欠損バーの琴音ちゃんと桜ちゃんが出演するんだそうな。

・・・が、直前になってえらいことになってしまった。

昨日、幕張のワンフェスに行く朝に何と新幹線で仙台に37分間だけ行くという荒技に出てまで、会社を辞めたがっている後輩を引き留めるという話は結局ブラック上司に対して要望書を出すという形で、思いとどまってもらうことに成功した。

この件は将来的にもかなり深刻な影響を及ぼすので、もしかしたら今晩のイベントどころではないという状況であったが、翻意してくれたのでとりあえずは一安心。

ちなみに今回の決死撮影モデル天美あきらチームR)の後ろの菓子箱は、女子社員が春節の台湾旅行に行ってきたお土産である。

さて、こちらの問題が解決したので、遅ればせながらイベントへ行くこととしよう。
ということで乗ったのは青梅行きの快速。

前回阿佐ヶ谷ロフトAに来たのは、前述の通り7月20日の「社会は如何にしてプラモの金型に彫りこまれた美少女のパンツを見つめてきたか」以来のことである。

ということで地下へGO!
イベント自体はまだ始まったばかりだった。

まだ琴音ちゃんと桜ちゃんは出ておらず、タブー郎さん、高部雨市さん、プリティ太田さん(小人レスラー)がパネリストとして話している。
あと、向かって右端が司会の方。(名前忘れてすみません)

ちなみに、高部雨市氏は「笑撃!これが小人プロレスだ」の著者である。

プリティ:笑われてるんじゃない。笑わせてるんだという気概でやっていた。
笑わせないとうちらの後の試合が気まずくなるので、笑ってもらわないと。
興行はたまに東京の新木場でやったり。
みちのくプロレスにも出たこともある。
得意技は真空投げという伝統的な技。

司会:テレビで放送したりとかは?

プリティ:探偵ナイトスクープはやってくれたが、それをきっかけに動いてくれればいいけど。
ダウンタウンの番組で、笹団子マシンという人というレスラーに対抗して、「ミニ団子マシン」と追うことで出た。
地上波で出たのはそれだけなので、エゴサーチすると結構出てくる。
最後に残っったのは僕とブッタマンさん。
やりたいという人が出てこないと。
僕がいつまで現役やってないといけないのか。
トレーニングはしているが、体力的ににきつい。
自分のデビュー当時は、どの小人レスラーも喧嘩してた。
「お前らは男子のプロレスしてる。小人にしかできないプロレスをしろ」なんてね。
笑いだけじゃなく、ものすごく動きが早い。私たちのプロレスがどういうものかわかる。

そして1960年に来日して「小人国プロレス」として三重県で興行された模様のパンフレットの紹介。

高部:このパンフ見てると、1か月に休みが6日しかないけど随分ハードスケジュールだね。
プリティ:こんな今でいう新日本並みのスケジュールで出たいですよ。
高部:テレビで映したいが、上司に持っていくと、「写せるわけないだろ」で終わり。

無いものにしてしまうような民族性は。
タブー郎:実はプリティ大田氏は脚延長手術を受けた事があるんですよね。

プリティ:まだプロレスラーになる前であり、身長少しでも伸びるなら、世の中に対して楽になるならと受けた。23-24歳の時。
タブー郎:この手術は凄いんです。
簡単に言えば、大腿部と下腿部の骨を切って、そこに空間ができる。
1日1cm伸ばす。
歩いて荷重をかける。まず痛い。
2年間この状況。
プリティ:ばい菌入ってくるので大変。
日本人でやっている人はいなかった。
タブー郎:やってよかったか。
プリティ:芸能の仕事も当時はなかったので、今となっては後悔している。何を勘違いしたのか… でも当時は慎重にコンプレックスがあったので。
プロレスも1年でやめると思ったら10なん年もやることになった。

ここで、欠損バーから、我等の琴音ちゃん・桜ちゃんのご入場である。

琴音ちゃんは角のソーダ割り、
桜ちゃんはファジーネープル。

まずは自己紹介。

琴音ちゃんは事故で義手。
昔も今も変わりなし。
今は人前でしゃべる事が増えたので、元気の喋らないといけないと思ってる。

桜ちゃんは生まれつきではなく、1歳9ヶ月で腫瘍で切断し股義足。

琴音:普段は知り合いのところで働いているが、手がないということが、他の人にとって扱いにくいようで雇ってもらえない。義手と知って雇ってもらえるところは非常に少ない。
義手をしらないひとのほうが働かせてくれない。
パソコンだって早めにタイピングできるのに。昔ネトゲやってたので。
桜:デスクワークをやってる、昔は飲食店だったが、運べるものが限られるので。迷惑がられていた。態度に出ていたので、自分としても嫌だったので。
プリティ:
プロレスラーになる前は、身長低いので仕事選べない、苦労はした。身長低いだけで。
高部:障碍者を雇う会社もあるようだが、条件は悪いようだ。2時間かけても会社に来いとか。

プリティ:それは会社のイメージのためでしょ。
高市:アリバイ的に雇うところもある。
「クレイジーランニング」という本を出したが、円谷幸吉のことなどを扱っている。その本では「なんでランナーは変わったのか」に触れている。それはマスメディア。

箱根駅伝では視聴率が28%。あれを観ると、凄い選手だと思ってしまう。
今や箱根駅伝が目的になってしまっている。メダルではなく、箱根で8位に入賞したいとういのが目的になっている。
瀬古とか宗兄弟は、マラソンのついでに駅伝やってたというのに。
今のような状況はマスメディアが焚きつけている限り変わりない。
タブー郎:
欠損バーも大きなメディアに取材されたが、ひどい取材もあった。
腹に据えかねた問題もあるが、それは後ほど。

休憩。
会場には孔明さんあきらさんも来ていた。

そして後半へ。

桜:最近腰が痛い。義足を使っていなかったので、腰回りの筋肉が衰えて。
今家で腹筋したりして鍛えている。
股義足はクッソ痛い。先生からは杖だけでも持ってと言われている。
義足だけで歩いてたら、道路の真ん中で持てて言われている。
義足の重さは小学校の頃は3kg、今は5kg。
タブー郎:いいよね琴音ちゃんは腕がないだけで楽で。
琴音:足でも腕でも関節があるだけでよかったと言われている。

でも手は人に見られる。
装飾に義手は実費なので
桜:義足の肌色のb部分は80万前後。
琴音:義手は10-20万ぐらいで1割ぐらいの負担。

そして、高部氏の著書の付録である、1980年の小人プロレスのビデオを見る。
これはお蔵入りになったらしいが、スピード感溢れる試合である。

高部:結局、日本テレビでは放送できないとカットされた。
カットしてリトルフランキーにあげた。
隠蔽体質を感じた。
プリティ:小人プロレスはスピーディーさが売り。

そして質問コーナーへ。

質問1
私も小人だが、人の視線にどうやって耐えてきたか。
息子と歩いてると、「何あのカップル?小学生?」なんて言われる。
→桜:小学生の時とか、片足であるていたとこが多かったが、「なんであのお姉ちゃんは足がないの?」と言われた。それは純粋な疑問。

それより子供の親が問題。「言っちゃダメでしょ」と逃げてしまう。
言われたら答える。こんな体になったのは病気なんだと説明する。
友達がかばってくれた時に、却って傷ついた。
でも私は気にしない。
→琴音:私の友達は別にそういう人はいない。
わからない事があれば聞くだけだと思っている。
コンビニの商品が無ければ聞くだけ。それと変わりない。
→大田:低身長で悩んでいたが、「あのおじさん小さい」とか、子供に言われる。昔は嫌だったが、世間に出るようになってからは、気にしてたら生きてられない。

世間の目なんて気にしていたら窮屈。
子供はたまにいるが、親に対して、お前がちゃんと教えないからだろがバーか!と言ってる。
CoCoライフに出てる後藤仁美ちゃんは知り合いだが、TDLに七人の小人の格好で行ったが写真ぜめだった。あれはうまいと思った。
タブー郎:欠損バーにもひどい健常者がいる。
指は2本ずつしかない女の子。両足も義足。
てっきり車椅子できると思ったが、大学生ぐらいの女の子が2本の指で器用にスマホを打っている。
何ができないの? と聞いたら、何もないという。
大丈夫だなと、欠損バーに採用した。
送り届ける時に聞いたのだが、花屋やケーキ屋などバイトを面接すると、ものすごく嫌な顔をされるという。
それで一回も働いた事がないという。
「お給料をもらったのは初めてです」と聞いた時に、泣きそうになった。
コンビニで働いていた同様の障害の友達はオバサン客に「この手無し!」とお釣りを投げられたという。
琴音:そういうのは日本人特有のような気がする。お揃いが好きなのに限定なのが好きとか。
プリティ:外国の人には受けがいい。

日本は成長が遅れている。

質問2
漫画描いているのだが、僕のイメージと言えば、障害者が感動というイメージだったが、感動というイメージだった、しかし今日見てそんなことはないと思った。
→プリティ:たしかに頑張ってはいる。人一倍。

→琴音:私は普通の人として生きているだけなので。
欠損をお仕事としていただいているのであれば、マジック見せるマジシャンと同じでエンターテイメントだと思っている。
→桜:「義足だから働ける場所があるんだよ」、ということでいろんなひとにわかってもらえればと思う。

質問3
健常者のどんな言葉に救われたか
→桜:おせっかい焼くのに対して、いや、いいと言ってきたが、ほとんど何もしてない状態が助かる。
→琴音:障害だからとか無い。障害とか関係ないからわからない。
→プリティ:僕も普通に接してくれるにが嬉しい。

質問4
僕は健常者、接し方の話で、ホモの人と話しているが、いい人もいるが悪い人もいる。
いい人もいれば悪い人もいる。そういう以上の接し方はできないと。
→高部:障害者は天使というイメージを発信している。
→桜:差別の感じ方は年代によって違う。小学生の時はマウば杖でハンデをもらった。ある意味はハンデだったが、嬉しかった。中学生になると差別に感じる。こう個性になるとしかなタンク思うようになる。今はいろいろわかってるのでもう気にしない。
→琴音:どんな考えでも自分次第。

質問5
自分は手足のない女の子が好みという特殊なフェチだが、小人症にはそんなフェチはいないのか。そういうのを感じたことは無いか。
→プリティ:めっちゃいますよ。マメさんとかすごい美人の女の子を何人も侍らせてます。1人僕に欲しいです。

そんなこんなで23時近くまで会は続き、最後は琴音ちゃん桜ちゃんとチェキ会。

終わってみれば、中央線の各駅停車が東京行きになっているような時刻になっていた。

 

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