さらば忌まわしきインド

回顧録です。(2023年5月27日しるす)

さて、風雲を孕んだ急行列車は4時間遅れでニューデリーに到着しましたよ。
エスカレーター工事しているらしい。
SLの生首とナローのSL。

さて、いよいよ例の件を警察に駆け込むことにする。

何と警官が寝ながら応対。
「धमकी」(恐喝)と書いた紙を見せると、「恐喝!?今担当者呼ぶから待って」
携帯で何やら話すと、またすぐ寝る。

程なくして担当者が来る。偉そうなハゲの警官である。
「どうしたんです?」
「真夜中に悪い旅行会社に82000ルピー脅し取られました。断ったら安全は保障しないと言われました」
一連の写真を見せる。
「会社名は?」
「それが、航空券の発券会社とカードの引き落とし会社が別のようで」

「まあいい。電話番号は分かるか」
「運転手の電話番号なら」
「どれ」
警官が運転手に電話する。
「運転手はカーンプルまでは送ったって言ってるぞ。別にタクシーだってよかったんじゃないのか?」
警官は明らかにこちらを泣き寝入りさせようとしている。

「ふざけんな!こっちは日本でホテルから列車から予約してきてるんだ!何が悲しくてエアコンもないような車で蚊に刺されながらバカ高い旅行しなきゃいけないんだ!これは恐喝でkidnap(誘拐)だぞ!」
「お、落ち着け。ゆっくり話せ」

「…で、あんたとしてはどうして欲しい?」
「全額返せ!それだけだ」
「…よし、分かった」
携帯電話で誰かを呼び出すと、今度は制服を着ていない男が入ってくる。
旅行会社の人のようだが、警察に突き出しやがって…という顔ではない。

警官が言うには、
「で、額についてなんだがな。一般的にタクシーでデリーからカーンプルに行くと1万…いや2万…いや2万4千ルピーだと言うんだ」
「で?」
「その分は払ってやってもいいんじゃないか…」
「何で?こっちはkidnapされてきたんですけど」

「それと、その2万4千ってのはエアコン無しで?」
「いや、エアコン無しなら2万だ」
何で警官が示談額の値下げをこっちに持ちかけるのか?そんなことで警官の勤務評定に… いや、これはきっと事後に旅行会社からいくらか貰うんだろう。それなら合点がいく。

「あと、飛行機のチケットだがな、これもキャンセルしていなかったというんだ。これは2万1千。だからこれも…」
「向こうが勝手に組んだんだろうが!それを俺がキャンセルしろってのか?」
「明確に拒絶しましたか?」
「を、それは…」
「都合、4万3千のリターンでどうだ? 満足だろ?」

飛行機の時間もないし… 半分ぐらいで手を打ちますかね。
そうすると、警察は「念書を書け」という。
要は、「お金を戻せばこれ以上訴えません」と。
これを写真に取ろうとしたら「撮るな」という。
あんたらもなかなかのヤクザだな。
「さあ、無事に解決したしチャイでもするか。サモサも食え」

最後に、旅行会社の男が「ドライバーへの怒りをこのビデオカメラに向かって言え。罰して欲しいだろ?」と言う。
つまりあれか?会社のしでかしたボッタクリを末端のドライバーに転嫁するのか?
どこまでも腐ってる。
だから叫んでやった。「BAD COMPANY!」

警察沙汰だけにデカレンジャーのウメコである。
さらば忌まわしきニューデリー。
地下鉄に乗る。
結局、半分はget backすることができた。
これを良いとするか悪いとするか・・・

さて、地下鉄でインド国鉄本社(Rail Bhavan)を目指しましょうかね・・・
「Bhavan」とは、だいたい「庁舎」という意味合いで使われているようである。
Central Secretariat駅。
Rail Bhavanの前には、ナローのSLが保存されている。
で、これがRail Bhavan。

さて、空港に到着である。
たんまり手に入ったルピー(とはいえボられた金額の半分)であるが、日本円に両替したい。
しかし、1万ルピーずつしか両替できず、それもレートが悪いときてやがる。
あきらめて、またこんどインドに来た時に使うこととしたい。

さらば忌まわしきインド!

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