桜は日本の国の花。
その桜の日本三大名所の一角である長野県の高遠もそろそろ桜の見ごろとなる。
高遠城址公園のさくら。
じゃらんnetさまに「一度は見たい」とご紹介頂きました。
ありがとうございます🤗
平成最後のさくらをぜひ高遠で。
本日、開花宣言です。https://t.co/3hJaRAsYLO— 伊那市観光協会 (@panorama_inashi) 2019年4月6日
そしてまた、この高遠桜は国鉄バスのバス駅もあり、JRバスとなった現在では、茅野~高遠は桜のシーズンしか運行していない。
より正確に言うと、通年運航しているのは、高遠~伊那藤沢だけとなっており、その先茅野へ向かう杖突峠は桜のシーズンだけ、ということになる。
せっかくだから、茅野から国鉄バスに乗ってみたいではないか・・・!
ということで、朝も早よから新八柱。
余りに早起きしすぎて体が痛いのと、途中でカメラを忘れたことに気づき、かなりバタバタで駆けこんでしまった。
それでもこうしてどうにか間に合うことができた。
(決死モデル:チームWB小津麗)
・・・が、新八柱からの武蔵野線は、京葉線内で緊急停止ボタンを発報したというので5分遅れるという。一体何をやらかしたってんだ。
幸い、1本前のが5分遅れた結果、予定の時間と同時刻に来たのでそれに乗ることはできた。
今日は結構スケジュールがタイトなので間に合うかどうか・・・
ところで、夕張に行った時に破損した台座の右脚部分であるが、結局別のプラモデルのランナーを入れることで補修することにした。
この衣装は貴重なので、大事に使って行かないといけない。
ところで、西国分寺での乗り換え時間は5分しかないにもかかわらず、新小平の発車は1分遅れ。
そうなると西国分寺での乗り換えが重要となる。
・・・と思って西国分寺で乗り換えようと思ったら、案の定やらかしてしまった。
武蔵野線ホームから中央線の下りホームに直接行く通路ではなく、出口に通じる通路に入ってしまったのだ。
幸い、今回は乗り換えできたから良かったものの、狭い通路なので糞詰まりを起こしてしまう可能性もあり、危ないところだった。
兎にも角にも立川ではバタバタで乗り換えすることに。
そんなバタバタ加減が、この側面しか撮れていない決死からも伝わってこようというもの。
(決死モデル:トルソーさんの霧島)
あとは、あずさ1号に乗ってしまえばあとは中央本線を座って行くだけ。
ところで、今日の黒ストの仕上がりは酷い、
ちょっとこれはデニール感以前の問題のような気がする。
何故か下の肌色が、上のスモークブラックを弾いてしまうのだ。
これどうにかならないだろうか。
そして山梨県最後の駅である小渕沢を越え、釜無川を遡って行くと長野県側最初の駅である茅野に到着。
(決死モデル:チームPみく)
茅野では、公立諏訪東京理科大学の広告がやたら目立つ。
私立の東京理科大学の地方分校が何故公立大なのか。
そもそも、諏訪東京理科大は地元に大学を誘致する運動に東京理科大学が手を上げたから実現したものである。
しかし学費も高い田舎の何流か大学では、学生が集まるはずもなく、開学からほどなくして学校法人側から公立大学化して欲しい旨の要望を受け取ることになる。
この要望は、人口当たりの大学定員が全国最低だった長野県の思惑とも一致することになり、公立大学法人として再出発することになったという経緯らしい。
さて、茅野からのバスは9時20分だというので、更科そばを食べている暇もない。
さて、茅野駅のバス乗り場はどこなのか・・・
分かりにくい案内に沿って行くとそこは、アルピコ交通の乗り場であった。
じゃJRバスはどこ!?
・・・と思ったら、向こうに国鉄バスが止まっているではないか!
本当に国鉄バスの動輪マークがあり「国鉄」と書いてあるリバイバル塗装である。
これは有難い。
元々この茅野から高遠への国鉄バス路線は、中部地自伊那自営管内の高遠線の一部であった。
そのあたりの話は、「1985・夏 国鉄バスネットワークの記録」に詳しい。
それがいつしか、高遠桜のシーズンしか運行しなくなってしまったのである。
ちなみに今年は4月6〜14日。
1年に1週間しか運行しないというのは、これが噂の「免許維持路線」というやつか・・・?
さて、バスの方は茅野駅を発車し、すぐに山道に入る。
茅野の市街地が見えるところで、かなり急峻な山道となっている。
ほどなくして杖突峠の頂上となり、あとは下るだけ。
前掲のページによれば、高遠までの間に「伊那藤沢」というバス駅があるという。
今でも駅舎はあるだろうか。
伊那藤沢に到着した時、注意して見てみたら、待合室と車庫が一体となった、塩原温泉のようなバス駅があった。
果たしてそれこそが伊那藤沢駅だったようで、中途半端に近代的な、味気ないバス駅であった。
そして尚も伊那谷を降り続ける。
アップダウンの激しい高遠の市街地に入り、果たして高遠駅に到着する。
中途半端に近代的な高遠駅の駅舎は、国鉄バスの時代に建築されているという。
(決死モデル:チームTフジアキ)
島式のバスターミナルであり、福島交通の保原ターミナル(旧保原駅)のような形態となっている。
駅舎内で切符を売っているかどうかは定かではないが、観光事務所が入っており、観光案内をするようになっている。
そして、各方面へのバス時刻表がLEDモニターで出るようになっている。
現在では、JRバス関東中央道支店(かつての伊那自営)が持っているのは伊那市〜高遠と、高遠〜伊那藤沢のみとなってしまっている。
かつては、長谷村方面に、伊那美和駅や伊那里駅もあったのだという。
そういうのを、ここへ来る直前に調べて知ったのだが、どうせならもっと早く調べて来ればよかった。そうしたら今回の旅行の経路も変わったのに。
ところで、この高遠駅には桜が咲き誇っている。
さすがは高遠桜の町である。
さて、ではどこへいったものかと・・・
桜の名所である高遠城址公園は、歩いても遠くはないらしい。
ただこんなにアップダウンの激しい地形では、どれだけ坂登りをさせられるか分かったものではない。
・・・と思ったら、向こうからJRバスカラーの三菱エアロがやってくる。
「お花見循環バス」であるという。こりゃ有難いということで飛び乗ることに。
ちなみに、100円で利用できるらしい。
バスは起伏の激しい市街地から、大きな橋を渡り、会場である高遠城址公園へ。
・・・と思ったら、だ。
城址公園には桜なんて殆ど咲いていない。殆ど蕾の状態である。こんなことならよっぽど高遠駅の桜の方が観光資源になろうというもの。
(決死モデル:チームPさくら)
仕方がないので、露店でも食い荒らすことにしますか・・・
城址公園の露店としては「ローメン」という、伊那谷のソウルフードがある。
ローメンというのは、ジンギスカンの焼きそばなのだそうな。
そうか・・・この伊那谷にも羊食文化があるか。
ただ、積極的に食べたいものでもないので今回はパス。
また、鹿まんというのもある。
これは文字通りのジビエ。
癖がなく、普通に食べやすい肉まんだった。
ところで、やはり高遠城址公園でも中国人が多い。
「日本三大桜花名所 高远」みたいな紹介のされ方でもしているのだろうか。
ところで、高遠そばを食べていると、そこの店員が「南口なら満開ですよ」と言っていたので行くことに。
南口に行ってみると、たしかに満開である。
ここまで満開の桜を見ることができて、高遠まで来た甲斐があったというものである。
皮肉なことに、門から出ると満開だというのである。
まあ来週あたりになれば、こちらが葉桜になり、城郭内が満開になるのだろうが。
満開のさくらとチームPさくらを綺麗に撮ることができてよかった。
つくづくも惜しむらくは、黒ストが汚かったことである。
なんでここまで・・・
さて、この門外でも屋台が大繁盛で、猪まんというのもある。
日本中どこでも猪による農作物への被害が報告されているが、いっそのこと牡丹鍋を大流行させてはどうかと思う。そうすれば、ウナギを食べるのと同じペースで、日本人は猪を絶滅に導いてくれるのではないだろうか。
さて、南口側のバス乗り場はどこだ・・・
と思っていたら、観光案内の女性が「どちらかお探しですか」と聞いてくれる。
「循環バスどこでしょう?」
「それでしたら下の方ですよ」
さて、首尾よくバスに乗ると、エアロの車内の広告が奮っている。
「びゅうフォレスト喜連川」とか書いてるんだけど・・・
(決死モデル:チームWBノノナナ)
喜連川って、栃木の喜連川!? なんで長野県のこのバスに?
都会に疲れた東京人ならともかく、こんな伊那谷の自然の豊かなところで喜連川の広告を出したところで、どれだけの訴求力があるものか・・・?
Wikipediaで調べたところでは、高遠桜のシーズンは、他の支店から応援が来るらしい。
してみれば、このエアロは西那須野支店あたりから応援で来てるのだろうか。
こういう広域運用を見ると、さすがは元国鉄バスであると感心させられる。
それにしても、他支店からの応援車でも松本ナンバーに変えさせられるんだね・・・
さて、程なくして高遠駅に到着すると、すでに伊那市行きがスタンバイしている。
もうやることもないし、伊那市であればWiMAXの電波もある程度届くだろう。
ということで、伊那中央病院行きの車内の人となることに。
茅野行きとは違って、極端なアップダウンがあるわけでもなく、気候の良い伊那谷を順調に駆け下りることになる。
途中「入舟」というバス駅が、伊那市街に結構近いところにあるらしいのだが、結局見つけないままになってしまった。
果たして、バスは伊那市駅へ・・・
鉄道駅としての伊那市駅は、涼やかなほど閑散としている。
それもそのはずで、飯田線は東京や名古屋に出る手段としては殆ど使われていない。
国鉄の頃であれば、新宿行きの「こまがね 」、名古屋行きの「伊那」、長野行きの「天竜」と言った急行列車が走っていただろうが、現在ではこれらの列車も全く走っていない。
バスから降りた人はそれなりの数いたが、それが一段落すると人っ子ひとりおらず、決死し放題という状況である。
伊那市の中心部はアーケード街になっている。
それにしても昭和だ・・・
(決死モデル:チームWB嵐山)
そんな昭和情緒が残るアーケード街には、古びた時計がぶら下がっている。これが伊那市の仕様らしい。
それらの昭和じみた古びた時計は、現在でも現役で時を刻んでいた。
それにしても、他の地方都市の例に漏れずシャッター街が多いことよ・・・
シャッター街の向こうには、雪を頂いた南アルプスの山々が聳え立っている。
伊那バスターミナルは、駅からそう遠くないところにある。
伊那バスターミナルに到着。
飯田線の伊那市駅なんかより、こちらの方がよほど賑やかである。
伊那市内のバスや、名古屋行きの名鉄バス、梅田行きの阪急バスなんてのも出入りする。
(決死モデル:チームPペギー)
売店や飲食店も充実しており、売店ではイナゴだの蚕のサナギなんてのも売っている。さすがは長野県である。
こちらは新宿行きのバスを待つ身であるが、発車まで2時間ある。
もう少し早いバスにも乗れなくはないがもうすでに切符を買ってしまっているので、もう待つしかない。
さて、ブログでも書きますかね・・・
いい時間になったので、3番乗り場へ行く。
この3番のりばが長距離路線である新宿・名古屋・大阪方面のバスである。
新宿〜伊那谷線は、京王バスと富士急バスと伊那バスの共同運行路線であるというが、京王バスの車両が来た。
どうせなら伊那バスとかの車両に乗りたかった。そっちの方が何というか、旅の情緒があるというか・・・
それはともかく、駒ヶ根から来たバスはほとんど定時に伊那バスターミナルを出発。
中央道に入り、順調に新宿を目指す。
途中、箕輪や辰野で客を拾い、その後は甲府郊外の双葉サービスエリアで途中休憩をする。
ところで、このバスは基本2*2の4列なのだが、「1人だけシート」というのがあり、1000円積めば2席を独り占めできるというサービスがある。
しかし、乗ってみてわかったのだがそういうのは2席しかないようなのだ。
してみれば、そんなシートが取れた自分は運がいいということになる。
そして双葉サービスエリアに到着。
「16時に出発しますからね。新宿行きのバスですからね」とアナウンスがあったものの、同じ京王バスの新宿行きが隣にいるんだけど・・・
(決死モデル:チームP桃園)
運転手もそれに気づいたのか、
「こちらは駒ヶ根⇔新宿と書いたバスですからね」と注釈した。
向こうの京王バスは、松本から来たバスだった。きっとアルピコ交通との共同運行なのだろう。こちらは特急「スーパーあずさ」とのガチ勝負に晒されている。
ここでトイレ休憩して、お茶を買ったくらいにしてバスに戻る。
中には、遅れてきた客を置いてきぼりにすることをささやかな楽しみにしている運転手もいるのだという。確かJR系のバス会社だと思ったが、そういうのはなんだか底辺くさいな・・・
バスの車内はコンセント完備で、無線LANも充実している。
さすがはスーパーあずさとの勝負に日々挑んでいる中央道高速バスといったところ。
トイレに行きたくなったので、行ってみたらその広さにビックリしてしまった。
基本、高速バスのトイレというのは狭くてしょうがないと相場が決まっている。
しかし、このバスは一番後ろを全部使っており、かなり広いのである。
こんな所からもスーパーあずさとの勝負の熾烈さを窺わせる。
そして都内に入り、バスタ新宿へ。
東京に出入りするありとあらゆる行き先の高速バスがここへ来る。
(決死モデル:チームRスマレ)
雨の甲州街道に出てみると、福島交通やアルピコ交通や東京空港交通のバスが出入りする。
それにしても伊那谷より東京の方がはるかに寒いとはどういうことだろう?
(文字数ランキング27位、2.6パーセンタイル)