越智貴雄写真展 ~切断ヴィーナスと義足の展示~

いよいよ2020東京パラリンピックまで1年を切ることとなった。

イラストレーター・須川まきこさんのTwitterを見ると、荒川区のゆいの森図書館で「切断ヴィーナス」の写真展が開催されるのだという。
これは行かずばなるまい。

さすがに8月10日はベトナムに行ってたのでトークショーは見ることができなかったが、写真展自体は9月までやっているというので、見に行くことにしたい。

ということで、徹夜案件後で眠い中を都電で荒川7丁目を目指す。

実は一時期荒川区民だったことがあり、荒川区立図書館は利用したことがあるが、ものすごくボロボロな図書館だった。
これが今や、こんな立派な図書館になって・・・

基本的に、内容としては以前虎ノ門ヒルズでやった写真展とさして変わることはない。
それでもやはり、「切断ヴィーナス」の彼女たちの真剣味や躍動感はいつ見ても感動を覚えさせられる。
ある意味「日陰の身」である自分は、他の見学者の迷惑にならないようにこっそり入ってこっそり出ていくことにしたい。
だって、学校の運動会をコミックLOの読者が見に行くようなもんだろ・・・?

さて、こんな日陰者の自分からしてみると、「切断ヴィーナス」達と深くかかわりつつ写真を撮って称賛されるという世にまたとない僥倖を一身に得ている写真家の越智貴雄氏であるが、どのようにしてそこまで至ったか。
それは、以下のページにその答えがあるようである。

2000年のシドニーオリンピックで写真の仕事をもらって撮っていたところ、「パラリンピックも撮ってみないか」という話になり、それまで「かわいそうな人たち」として、カメラを向けていいのかどうか迷っていたところに、真剣にアスリートとして取り組んでいるパラリンピアン達を見て、ライフワークとすることにした、ということのようであった。

そしてなぜ、そこから「切断ヴィーナス」に至ったか。
それは、日本国内の義足の男子選手の、血が通っていないはずのスポーツ用義足に「血管」を見出したからなのだという。

そんなはずはないのだが、確かに「見えた」のだという。
それだけの義足を作り得るのは、カリスマ義肢装具士・臼井二美男氏をおいて他にいない。
すぐさま氏の元へ行き、義足の躍動感を写真に残せないか、相談に行ったのだという。
そこで紹介されたのが須川まきこさんであり、そこから「切断ヴィーナス」のイメージの原型が出来上がっていったのだという。

・・・ところで。
自分自身、写真集「切断ヴィーナス」を購入し、こうして越智氏の写真展やファッションショーを各所で見ている身であり、なおかつNHK「バリバラ」に出演している方もいるので、「この人は誰さん」みたいな感じで覚えてしまっているのだが、見覚えのないRBK(右膝下切断)の美人の女性がいた。
眉毛の形やタトゥーからすると、海外生活の長い方なのだろうか。
名前は書いておらず「ヘルスエンジェルスのユニフォームを着た女性」とだけ書いてある。
これはもしかして・・・ ま、みなまで言うまい。

また、今回独特の試みとして、実際の義足を展示していた。

生活用の義足からスポーツ用の義足まで、色々な義足が展示してある。
中には、傷痍軍人も履いたであろう大腿義足も展示してあった。

さすがは南千住の義肢装具サポートセンターのお膝元というべきか。
というか、お膝元だから荒川区立図書館だったのか。

さて、見るだけ見たらこっそり去ることにしよう。
31日には村上清加さんが出演されるトークショーが予定されているというが、あいにくこの日は仕事が入っているので行けず。

24~25日にも海老名でファッションショーがあったらしいが、これにも行きたかったけど情報が無くて行けなかった。
どうやって情報集めるんだろう・・・?

 


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