時代の谷間に咲いた「ビッ子さん」

ビッ子さんの本が今回のコミケ94をもって最後になるとかならないとか・・・


世に出ている欠損キャラの中で、一番有名なのはビッ子さんではないだろうか。

初めてビッ子さんを見たのは、2000年代半ばから後半ぐらいだったと思う。

自分の「私的devotee史」の中では、インターネット初期のdevoteeの集い場「MOON BASE」がほとんど解散状態となり、その手の話をする場所が皆無で、孤独にPVCフィギュアの手足を切ったぎっては悦に入っていた時代だった。

当然、欠損バーなんてあるはずもなく「手足の欠損・切断」なんて、とても口には出せないようなおぞましい趣味であるという認識が一般的で(今でもそうなのかもしれないけど)、ネット上のどこを見渡しても、手足を欠損したキャラなんてほとんど見なかったし、「不謹慎」とかレスが付くのが当たり前の時代だった。

そのような時代相で見たビッ子さんには「不謹慎」等のレスも付くことがなく、ネットの中の一部というレベルではあるが人気が広がっているという事が分かった。

ただ、ガチフェチの自分から見るとビッ子さんの造形は「この人べつにdevoteeってわけじゃないな」という雰囲気を感じた。おそらくガチホモの人がレイザーラモンHGを見た時の感覚と似ているのではないだろうか。(ちなみに写真はWikipediaより)
欠損フェチ共の間でビッ子さんが話題になるという事は特になかった気がする。

それでも「不謹慎だと責められない」という事は大きなインパクトだった。
「ビッ子さん」は、そんなフェチ共にとって「不毛の2000年代」の時代的アイコンとなっている。

今回でビッ子さんは最後だという確定した情報は出ていない段階ではあるが、もし本当に最後だとすれば・・・
ビッ子さん、吉田音先生、お疲れさまでした。

 

 


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