中野で、義足のアスリートの皆さんのファッションショーがあるのだそうな。
そのような素晴らしいファッションショーがあるなら、どうして行かないということがあるでしょうか(なぜか朝鮮文学を直訳したような反語法)
今回のファッションショーは、中野ランニングフェスタと併せて開催される、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見越した啓発イベントである模様。
ちなみに、「南千住方面」のイベントを見るのは上智大学でのイベント以来である。
沿道には「中野魂」という幟が並んで立っている。
どうも中野区立中学校の校長会かPTAかが立てたようである。
どういうのが「中野魂」なんだろう?
まあいいやそんなのは。
道路の向こうでは、チアリーディングのショーや屋台が立っている。
こちら側は、義足のファッションショーがあるだけという感じ。
会場はランウェイの両サイドと正面に、約100個ぐらい椅子があり大体埋まっているような感じとなっている。
13:45になると、大音量で音楽が鳴りファッションショーのスタート。
最初は、中野区教育委員会?の方の挨拶。パラリンピックの普及啓発の一環であるとの旨。
ところで、綾瀬はるかとCMで共演するまでになった義足陸上チーム「ヘルスエンジェルス」は、いつのまにか「スタートライン東京」という名前に変わってしまったようである。
いつの間にか会場は、立ち見客まで出る盛況となった。
司会の小林さんからは「写真撮影可。SNSに上げてOK。ハッシュタグは #切断ヴィーナス で」という説明がある。
先鋒は小松茉奈美さん。
明治大学に通う彼女は、左大腿切断でであるが、今回はバブリーな感じの大腿義足・・・というかpeg legっていうんだっけ?こういう足部が無くて膝が曲がらない、限りなく杖に近い棒状の義足は。
ああでも本当に可愛い💖
AKBに今すぐ入ってもそれなりに人気が出ると思う。こんど17期生オーディションがあったらどうだろう? AKBには高学歴メンや被災者メンもいるのだから、義足メンがいてもいいはず。 就職活動しないでオーデ受けてほしい。たとえばイスラム教徒が預言者マホメットを呼ぶ時「マホメット(彼の上に平安あれ)」と呼ぶように、小松まなみちゃん(かわいい💖)と呼ぼうかな。
次鋒はイラストレーターの須川まきこさん。
何の自慢にもならないが自分は須川さんの個展があれば大体は見に行っている。
前回は4月に京都であったのを見に行った。
それ以外にも、個展ではないが義肢装具学会やウルトラセブン50周年展も見に行っている。
左股関節離断の彼女は、杖なしで器用に歩いている。
そして義足に電飾を付けている。電池はどこにあるのだろう?
そして三将はオリモマサミさん。
オリモさんは2011年の「切断女の夜」以来。
普段は歌手をしておられ、右足が「Leg two」という弦楽器になっている。あれもカリスマ義肢装具士臼井さんが作成されたものだったと思うが、今でも使っているだろうか。
今回は小松まなみちゃん(かわいい💖)同様、peg leg風・・・というか、2007年の米映画「プラネット・テラーinグラインドハウス」にのヒロイン・チェリーばりに右足が銃になっているというワイルドさ。
そして中堅は石川亜由美さん。
実は・・・ この方に関しては情報があまりない。
ヘルスエンジェルスの秘密兵器と言ったところだろうか。
NHKの「バリバラ」の2017年11月26日放送分のHPでは、以下のように紹介されている。
ピアノの美しい旋律とともに、しっとりとランウェイに登場したのは石川亜由美。2年前、初めてスポーツ義足に出会い、世界が一変したという石川。臼井は彼女に、機能性を追求した究極の美、スポーツ義足を用意した。
左大腿切断(膝離断?)の彼女は、ワンショルダーで全身銀色のいでたちである。
そしてやはり足部が無いpeg leg型。
副将は湯口えりなさん。
24時間テレビにも出た両足義足の女子高生である。
24時間テレビがどんな内容だったかというと、自分の両足が義足であるということを友人に告白する、というものだったと思う。
それにしても、両大腿義足を友達に隠しおおせるほど、歩容に違和感がないというのは、義足の技術の発展はすごい。それとともに、湯口さん自身の努力もあったのだろう。
ところで、バリバラでも揶揄されるほど評判の悪い「感動ポルノ」24時間テレビであるが、もしその世間の声に負けて24時間テレビがなくなったらどうなるだろう?
それは、「良識的な」世間の声に負けてなくなった海外のフリークショーのように、障害者の活躍の場を奪うだけではないだろうか。
感動でも何でもいいが、とかく活躍の機会が不当に狭められている障害者が世間で何かを訴える機会が無ければ、結局差別は残ったまま黙殺されるだけになるだろう。
24時間テレビは大いに批判されるべきだと思う。しかし無くなってはいけないと思う。
ということで、今年も24時間テレビはやるだろうが、日テレのスタッフさんは世間の囂々たる非難に耐えながら頑張ってください。
そして大将は地元中野区出身の大西瞳さん。
「バリバラ」にも出て、エステに行って「片足分割引してください」と敢然と交渉するその姿は記憶に新しい。
今日のランウェイは、他の出演者の方に比べ衣装は質素な感じではあるが、あたかも紅白で「天城越え」を歌う石川さゆりのような堂々とした風格を感じる。
戻る時は女子T42(大腿切断)のトップアスリートであるプライドと共に軽やかに駆け戻る。
最後は全員がランウェイ上で観客に手を振る。
次にトークショー。
ーーースタートライン東京について
臼井 美女6名来ているが、義足で走るというランニングチーム。
LINEだと170人ぐらいメンバー登録しているが、大西さんのようなスーパーアスリートも出ているが、基本的には小学生から老人まで色々な人が楽しく走っている。
佼成病院で生まれた、区立新山小学校から第一中学校に通った。
ーーー中野の思い出、臼井さんとの思い出は。
大西:23歳の時に心筋炎を患った。
カテーテルが合わず右足壊死。それも佼成病院だった。
弘済会に電話したら臼井さんが電話に出た。
あった時はやはりこんな感じの人だった。最初は大丈夫かなと思った。
臼井:この人のおかげで白髪が増えた。
大西:色々なわがままを聞いてもらった。
ーーー臼井さんは仕事熱心。
大西さんはリオのパラに出場した。幅跳びで6位入賞。どうだった?
大西:その前の北京は観客で見に行った。臼井さんはメカニックで出ていた。
競技場に入ったら、こんなに埋まるのかと。
ロンドンでは補欠だったが、自分で金払って見に行った、
北京では動員されている感じだったが、ロンドンではパラリンピック目当てで来た客が多いと感じた。
リオではお客さんは少なかったが盛り上がりはすごかった。
日本での盛り上がりも感じた。
東京に向けて重要なパラリンピックだったと思う
臼井:大西さんは昨日までUAEにいた。
大西:ドバイに行っていたのでリハーサルできなかった。
ーーーそうは見えなかった。
後ろの方の須川さんにも話を聞きたい。
須川:寒い中ありがとう。普段絵を描いているが、モチーフにも義足パーツを書けることになって、出会いも増えて楽しめている。
ーーー電飾の入った義足だが。
須川:足元から春を感じようと思って。
ーーーオリモさんにも話を聞きたい。
オリモ:私はアスリートではないが、臼井さんには分け隔てなく接してもらっている。
子供から老人まで義足を作ってくれている。
臼井:そう見てもらってありがたい。
ーーーオリモさんの義足は銃のようでかっこいいですね
オリモ:これは臼井さんの趣味。
臼井:中野にはまんだらけがあるので。こんな趣味を理解できる人もいるかなと。「武器よさらば」というイメージで、人を撃つのではなく平和利用という感じで。
ーーーー石川亜由美さんにも。
石川:普段「スタートライン東京」で走らせてもらっている。
クリスタルっぽいのは臼井さんにリクエストして実現した。
ーーー大学生アスリートの小松さん。
小松:普段はあそこらへんにある大学(明治大学)に通っている。
こんなすてきな義足と可愛い服と素敵なお客さんに囲まれて出演して幸せ。
ありがとうございます。
ーーー最後、日本ただ一人両足義足のアスリート湯口えりなさん。
湯口:金箔で塗装している。真っ赤な可愛い衣装で出て良かった。
臼井:義足はステンレスやアルミできているが、金でやってみたいと思った。
去年平安神宮でやったときに、拝みたくなるような義足を作ってみようと思った。
ーーー最後は代表して大西さんに
大西:北京とロンドンとリオを見てみて思ったのは、開催国の選手が強かったということ。やはり開催国の選手が頑張らないと盛り上がらない。
みんなが見てワクワクするようなパフォーマンスをすることが一番。
みんなが感動できるようなパフォーマンスしたい。
応援よろしく。
最後は撮影会。
このようにしてファッションショーは成功裏に終わった。
またやってくれないかな・・・