さあ行くんだ その顔を上げて

The Garaxy Express 999 will take you on a journey
A never ending journey
A journey to the stars

・・・をヒングリッシュにしても大して面白くはなさそう。

999ならぬHowrah Mumbai Mailは1時間遅れでムンバイを目指す。
ムンバイの残り2日間をどのようにして過ごすか。
とりあえずマテラン登山鉄道とムンバイモノレールは押さえておきたい。
まずはマテラン登山鉄道にしようか・・・

ということで、終点のCSTを前に、ムンバイ郊外のKalyanで降りる。
この駅は、CSTからのムンバイ国電の終着駅でもあり、ここから先は「列車区間」ということになる、いわば大船や大宮のような駅。
決死モデル:チームWB嵐山

ところでこの湿気は何だろう。
カメラに湯気が付いている。
さすがはインド洋に面したムンバイだけの事はある。

さて、ここからマテラン登山鉄道の玄関口であるNeralはいわば湘南電車や横須賀線のような「中電」と言うべき電車で行くことになるが、それにしても高層アパートが立ち並んだ、新興住宅地の面持ちである。

さて、Neralに着くと、ナローの始発駅とは思えない開けっぷりである。
それも、マンション広告ばかりである。
インドにこう言う所があるとは思わなかった。あとはヒンディー語かマラーティー語でマンションポエムを書くだけである。

さて、マテラン登山鉄道のホームに行ってみましょう。

上屋が掛かったホームに、客車が数両、機関車も付かずに止まっている。
出発までには1時間ぐらいあるので、写真でも撮りながら適当に過ごす。

昔はSLが走っていたようだ。その頃は英領インド時代であり、ボンベイのイギリス人の避暑地として開発されたという歴史を持つ。
大都会ムンバイからやたら近い所にあるナローゲージにも、それなりに理由があるといううことである。

・・・と、タクシーの運ちゃんが近づいてくる。
「列車を待ってるのかい?」
「そうだけど?」
「列車は来ないよ。タクシーで行こうよ」
「は?」

大体この手の輩が言いそうなことである。何しろここはインド。
ちょっと駅事務室で確認してみる。
「列車は来ないのかい?」
「来ないよ」

・・・運ちゃんの言うことは本当だったようである。
「な? 来ないって言ってただろ?だからタクシーで・・・」
「いや、俺はこの小さな列車に乗りたくてNeralまで来たんだ。乗れないんだったら俺は帰る」
「そうか。Good bye」
いともあっさり諦められた。

そうなると、ムンバイモノレールにでも乗るしかないか・・・
そう思ってCST行きの快速に乗ってKurlaを目指す。

・・・と思ったが、インスタグラマーの立場からすると、あのマテラン登山鉄道の保存蒸機こそがインスタ映えするのではないだろうか。

そう思うと居ても立っても居られない。
Sheluでいったん降りて戻ることにする。
時間はまだ7時台なのでいくらでも時間はある。
決死モデル:チームY宇崎

ところでこのSheluという駅の駅舎も、なかなか味のある駅舎ではないか。
この駅も英領インドの頃に建設された者であろうか。

さて、さっきの中電でまたぞろNeralに戻る。

さて、Neralの不動産広告がどれほどのものかといえば、ざっとこんな感じである。
跨線橋なんかはこういう広告ばかりがずらっと並ぶといった感じである。

さて、ではインスタ映えするナロー蒸機でも撮りに行きましょうかね・・・

・・・と、何と?
さっきのマテラン登山鉄道の客車に機関車が付いて引っ張って入れ換えをしている。
急いで追いかけて、運転士に聞いてみる。

「この列車は走るのか?」
「走らないよ」

仕方がないので、インスタ映えする写真だけ撮ることに。

さて、8時を回った。
満足したので今度こそモノレールでも乗りに行きましょうかね・・・
ということで、CST行きの快速電車に乗る。

モノレールの出るChemburに行くには、Kurlaで乗り換えればいいらしい。
しかしそれでは芸が無くないか?
モノレールに乗ったあと何をすればいい?

そういうことを考えると、なんだか直接行くのも面白くないような気がしてきた。
ところで、この先のDivaからPanvel方面に出る支線に、ディーゼルカーが走っているらしい。
それも1日たった2本であり、それに接続できそうなのである。
これに乗ってみない手はない。

・・・と思ったら、Diva着10分差で乗り逃がしてしまった。
まあいいか。必要であれば明日乗ればいい。

ということで、Kurlaを目指すが、やたら雨脚が強くなっている。
そして物凄く混んできた。
ボックスシートの間にも人が入ってくる。
とてもKurlaで降りられたものではない。

結局、降りる事ができたのはその次のDadarであった。
決死モデル:チームWBノノナナ

これでこそムンバイ国電という経験である。
どこかの動画で、世界の乗降客数ランキングで、日本の駅が独占していたが、あれにはインドの駅は統計に入っていなかった。
インドの駅が統計に入っていたら、絶対に日本が独占ということは無かったであろう。
何と言っても、もとになる人口と自家用車保有率が全く違うのである。

さてPanvel行きに乗り換えてChamburを目指すことにする。
Chamburに到着したはいいが、モノレールの駅はやたら歩く。
この駅同士の接続が悪すぎるあたり、インド人は何とも思わないのだろうか?

・・・そういうのはいいとして、モノレールのChambur駅にたどり着いたので、早速乗ることにしたい。

モノレールの車両は、通勤車両とは思えないほどの鋭角の流線形である。
速度が必要なわけでもあるまいに、定員を犠牲にしてまでここまで流線形にする必要があったのだろうか。

ともかくも、最前席に陣取って出発である。
モノレールの走る地域は、新都心の開発予定地といった面持である。
「ゆりかもめ」の豊洲側といえば想像が付くだろうか。
まるでインドとは思えないような未来的な風景を走る。

そんなこんなで、Wadara depotに到着。
この先も延伸予定があるようであるが、現在の終点であるこの界隈には本当に何もない。
それでもリキシャーぐらいあるだろうと思ったがそういうのも走っていない。
タクシーというタクシーがここで休んでおり、それを邪魔してまでどこかに移動したいとも思わない。

・・・と思ったら、貧しそうな若者に声をかけられる。
「どこに行きたいんだ?」
放っておけなかったのだろう。
「どこでもいいから駅に行きたいんだよ」
「分かった。じゃあのタクシーに乗れよ」
おそらくは家族か友人のタクシーなのだろう。

「で、どこに行きたいんだ?」
「国鉄の駅ならどこでもいい。一番近い所にしてくれよ」
「Wadara stationにするか?」
「そうしてくれ」

果たしてタクシーを飛ばしてもらい駅に着くと「400ルピー」。
まあそんなもんかね・・・

とりあえずCSTに戻ることにする。
決死モデル:チームR園田

ここから先は本当にやることがない。
ブログを書こうにも、セキュリティー上から海外からの編集がブロックされている。

・・・と、欠損絵の大家アカミソ氏からLINEが入る。
「ムンバイで電車の事故があったみたいですけど大丈夫ですか?」

他の知り合いからもTwitterやメールで安否確認が入る。
・・・え? 電車の事故? ムンバイで?

急いでネットを見ると、どうもムンバイ国電の駅で事故があったらしい。

そうか・・・ Elphinestoneって駅で事故があったのか・・・
で、いつ頃あったんだ?
10:30頃?

その時自分はどこにいたっけ・・・
と思って、これまで撮った写真のタイムスタンプを確認すると、どうも、NeralからKurlaに向かっていた時、Kurlaで降りれなくてDadarまで連れてこられた時のようである。
DadarはそのElphinestoneの隣の駅である。
これは死者の霊にでも呼ばれたのであろうか?

余り弥次馬もよくないとは思うが、ちょっとその駅に行ってみようか・・・?
時間は有り余ってるし・・・

そんなわけで、CST駅の中の人となる。
決死モデル:チームTエリー

ところで、大時計ってなんか気持ち悪いよね・・・?

さて、どうせ国電に乗るなら、最近めっきり数を減らした旧型車に乗ってみるか。
ムンバイ国電は新型のICF車の導入が進み、ゴツイ旧型車は既に風前の灯火である。
そう思いながら旧型車を待つが、なかなか来ない。

30分ほど待って、やっと旧型車が来たので乗ることにする。
行先はBandra行きであった。
Bandra? 西局側の?
どうやらこれは、局跨ぎする特殊な系統のようである。

ということで、ものの1時間程度でBandraに到着。
この雄姿が見れるのもあとわずかである。

どうせ西局区間に来たのであれば、例の事故現場も見に行くことにしようか。

ということで、この古い電車には乗らず、西局のChuachgate行きの電車に乗ることにする。
快速なので、Dadarで各駅停車に乗り換える必要がある。

・・・と思ったら、その各駅停車がまた古い電車だった。

思いがけず古い電車に2度乗る事ができ、Elphinestoneに到着。
決死モデル:チームPウメコ

ちなみに、右奥の橋が事故のあった橋である。
事故から数時間経過していたが、現場は警察官と報道陣とやじ馬でごった返していた。
マスコミ各局のレポーターが自説の開陳をしている。
地図で見ると、駅の西側には近代的なビルがあり、外資系企業やSBI銀行といった、おそらくはインドのエリートのあこがれとなるような大企業が入っているのだろう。

このビルの中に入っているStarbucksスタルバクスでコーヒーでもしばこうかと思ったが、そもそも身分証もなく(パスポートならあるが)、ビル自体に入ることが不可能。

仕方がないので、早めにホテルにチェックインすることとしたい。

中局の路線でCSTに戻ることに。

電車がCSTに入ると、向こうのホームには旧型車両・・・!?
それも動き始めている。
早く撮らなきゃと思って、まだ電車が動いている間に飛び降りようと思ったら転倒して膝を強打してしまった。

はっきり言って歩くのもつらい状況。
明日になってこの痛みが増幅していなければいいが・・・

CST駅前のホテルにチェックインし、残りの時間は寝ながらネットでもして過ごすこととした。
痛み次第では、明日の予定はオールキャンセルかな・・・

 

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