GWは無人島で闇バイト

小笠原諸島（Bonin islands）は全く高気圧に追われている。
今日1日は晴れか曇り。
最高気温は27℃になるという。

起きたのは6時前。
寝たのが1時ごろだったが、どうにか起床事故は防ぐことができた。

ここで二度寝したらおそらく大変なことになるのでそのまま起きている。
しかし、めまいがする。
寝不足でメニエール病の発作が起きているようだ。

さて、今日は西島（goat island）で枯葉剤を撒いて外来植物を殲滅するという闇バイトに行くことになる。
ちなみに、このような危険なミッションであるにもかかわらず、無報酬だと言うのである。
肉体労働となるので、朝食はヨーグルトではなく、いつもの非常食・ツナ缶・スープを食べることにしよう。

そして、7時過ぎたので社宅（いえ）を出ることにする。

今日の集合場所は、宮之浜の海岸であるということなので、そちらに歩いて行くことにする。

果たして、宮之浜に到着すると誰もいない。
誰もいないので、心おきなく決死する。

ところで、8時15分になっても誰もいないので、心配になってLINEをしてみると、どうやら他のみんなは少し先の駐車場のところに集まっていたようだ。

と言うことで全員集合。
今日もまた、枯葉剤で外来種を殲滅すると言うミッションなので、ノコギリや枯葉剤を配られる。

そして、10人ずつボートに乗って、西島を目指すことにする。
われわれは第1陣め。

前線通過すら予想されていたが、穏やかな海をボートは走っていく。

ボートの中で、スパイク足袋に履き替える。

そして西島に到着する。
無人島なので、岩場を伝って浜に出ることにする。
浜といっても、無骨な岩場が続くだけである。

外の日差しは激しい。
お茶はペットボトルで3本しか持ってこなかったが、先行きが心配される。

第二陣が到着し、全員が揃ったところで、いよいよ山に登ることにする。
この山登りというのが結構きつい。
一体全体どこまで登らされるのだろうか。
というか、お茶1.5リットルで大丈夫だろうか。

かなり青息吐息で登る。
途中、山と山が繋がったところで、かなりの断崖絶壁になったところがあり、命がけで渡っていく。

そして、山頂のところで休憩する。
ミッションはこれからなので、やはり先が思いやられる。

そして、いよいよ枯葉剤作業が始まる。
とは言っても、休憩している山頂付近は、もうすでに枯葉剤の散布が住んでおり、枯れ山となっている。

登った山をまた降りて作業をすることになるのである。

モクマオウと言う松の木に似た木の根元にドリルで穴を開けて、そこに枯葉剤を注入して蓋をするのである。
作業のしづらい枝はノコギリで切っていくのである。

しかし、力が入らない。
脱水症状だろうか。
リーダーっぽい女性（おばさん）が「どうしたの。水飲んできたら」なんて言う。

結局、その作業を11時まで行うことにする。
後は、さっきの尾根に登って休憩するのだが、とにかく体に力が入らない。

どうにかこうにか登って、やっとのことでカロリーメイトを食べた。
食欲もないほど疲れると言うのは久しぶりのことだ。

後は、元来た道を戻るだけ。
とは言っても、まだ鬱蒼とした山道を登っていくのである。
いつか我々に枯らされるのであろうモクマオウの枝をつかみながら。

そしてまた浜に戻ってくる。
14時までの1時間強は、自由時間であると言う。

そういうことであれば、ぐったりと休みたいところであったが、例のリーダーの女性（おばさん）が「足だけでも入ってきたら」などと言い、海に足位だけでも入らないと承知されないような雰囲気になってきたので、申し訳程度に岩場から足を水に浸す。
滑るリスクさえ考えなければ、こちらのほうが涼しくはあるのだが。
後は船を待つばかりだ。

しかし、手持ち無沙汰である。
腰を下ろそうでも、強烈な日差しの下の熱い岩場だけ。

そのうち「あー、ボートだ」と言う声が聞こえてくる。
いよいよ帰る時が来た。
そして、岩場を伝って、ボートを止めやすいところまで歩いて行く。

そしてボートに乗って後は帰るだけ。
ボートの揺れを気にする暇もない。