こんなイベントがあるというので行くことにした。
「私はラムちゃんのパンツを彫るのには反対だ、だがあなたがラムちゃんのパンツを彫る権利は命をかけて守る」
7/20
『社会は如何にしてプラモの金型に彫りこまれた美少女のパンツを見つめてきたか』ご予約受付中!→https://t.co/33j7mkcEfp pic.twitter.com/pEdGTnglSi
— 阿佐ヶ谷ロフトA (@asagaya_lofta) 2017年7月10日
「フィギュアに対する社会の眼」というテーマは、自分としても昔から非常に興味のあるところだった。
改めて身の上話的な部分を言うと、自分は元々はアニメオタクでも何でもない。アクロトモフィリアというつまり「欠損フェチ」から始まっており、むしろアニメオタクの方がどれほど健全かというほどの、お世辞にも正常とは言いかねる嗜好である。
そんな自分には、pixivや何かで今をときめく「欠損絵師」になれるほどの才覚もない。必然、週刊誌のグラビアをカッターで切って「五体不満足」にする、さもなくばガレージキット(昔は「フィギュア」と言うよりこちらの方が一般的な表現だった)に走るぐらいしか欲望を満たすすべはなかった。
また、前世紀は特に田舎ではフィギュアなんて買うのにも勇気がいるものだった。事実、その頃の「hobby Japan」誌でも フィギュア関係の記事で「差別の目が怖いけど…」という書き方を明確にしている。
そんな時期からガレージキットやフィギュアなんかを扱っていると、箱根駅伝で「コーチにガルパンのフィギュアを捨てられる」なんて明るく言ってのける選手までいるというのは隔世の感すら感じる。
500RT 【箱根駅伝】順天堂大学の一人抜かれる度にフィギュア一個没収されるスパルタっぷりが話題に・・・アニメ大好き稲田翔威くん「2個取られちゃいます」と肩を落とす http://t.co/bWpzFiGhpT
— ハム速 (@hamusoku) 2014年1月3日
.さて、会場は阿佐ヶ谷Loft Aという所で、普通の商店街にある。
ちなみに今日の決死モデルはチームP桃園(ゴーグルファイブ出身)。
「ラムちゃんのパンツ」がサブテーマなので、ラムちゃんの恰好で決死に臨みたい。
会場は地下にあり、基本的には新宿のロフトプラスワンやネイキッドロフトのような感じで、オサレでサブカル的な雰囲気である。
これが「中央線文化」というのだろうか。
さて、いざ入ってみると、男女比は目の子で8:2か7:3。いかにもなオタクというよりは、サブカルには一家言ありそうな雰囲気の客層である。
撮影は自由とのこと。ツイッターへのアップは大人の判断で、とのこと。
【第1部】
パネラーは、左から有田シュン氏(今回の司会。ライター)、永山薫氏(漫画評論家)、桑田聡氏(月刊モデルグラフィックス編集部)、廣田恵介氏(今回の主催者。フリーライター)の4名。
- 色を塗らなくてもできてしまう。美少女フィギュア界で何が起きているのか。
- (桑田)フレームアームズガールがお気に入り。 美少女フィギュアと美少女プラモデルの違いは、女体が枠にくっついている。おっぱいをスライド成形で。おっぱいのサイズが4つある。貧乳、普通、巨乳、爆乳。メーカーは長谷川。
- フィギュアライズバスト。おっぱいが別パーツで深みを出している。マクロスのあれは髪が宮大工のよう。金型を作る人がすごい。おっぱいのところの服の隙間がすごい。かなりロマンを感じる。
- パンツは整形の都合で肌色。
- DoAの霞をプラモデルにする意味は何か。
- 途中、マックスファクトリーからゲスト。直接ではないはが横で開発は見ている。
- 1/20という
- 1990年代末には、歴史的にはセガまでがフィギュアを作り始めた。
- ガレージキットからフィギュアまでは、ソフビというのがあった。この時期に成型色を抜かないで肌色を塗らなくていいと追う素材感。
- 2000年ごろには安くて当たり前、色が塗ってあって当たり前となってしまった。
- 2010年代、安くてできのいいフィギュアの時代の終焉。中国の人件費の高騰の影響。
- マックスファクトリーは30周年、新しい試みで古い歴史を表現するには?「組む」という体験を追体験できる。金型は固定資産税が掛かるのでいつまでも持ってられない。原型はあるので、それを3Dスキャンしましょうと。
- マックスファクトリーの歴史をフィギュアからプラモデルに置き換えて追体験してもらおうと。
- プラモデルは大量生産の工業製品だ。
- 誰が作っても逃げ道がない。おっぱいを作るしかない。
- 工業製品としておっぱいやパンツがある。
- ランナーから外してはめて成型したのが感動。そこにエロチシズムの本質ではないか。
- 工業製品であるということがロマン。ランナーであれば単なるパーツ。しかし組めばおっぱい。工場と私の一体感。
- (マックスファクトリー)お客さんからすると、エッチなものを作れば売れるだろうと思っているだろうが、メーカーとしては金型をどう抜くだろうかとか、エッチなことを考えている暇はない。金型工場ではバリが出ないとかそんなことを考えつつ。最後の工程をお客さんが受け取る。
- (廣田)本を出した時誰からも怒られなかった。つまらなかった。
- 廣田さんの愛情がまっすぐすぎて叩きようもない。
- (永山)80年代、ラムちゃんをフルスクラッチで作ろうとした。80年代はガレージキットがで出して、自分でもできるじゃないの?ということで作って見た。でもやっぱり妙なものができてしまった。人形が好きだったので。もう自分で作るしかない。ところが組み立てもそうだが、フルスクラッチが大変な作業だった。ナウシカの王蟲にコテコテ色を塗るのは楽しかったが、女の子は無理だった。
- (有田)自分はロボットが好きで…
- (広田)そんな事をいう人はエクスキュースにすぎない。
- (有田)実家でも「ロボットのついでに美少女」というスタンスだった。
- フィギュアを買うきっかけというのが、ただ好きになるというのを超えて、
- ラブライバーもイタバ(痛いバッジ?)といいうのがある。コーディネートもあるとか
- 最後に、恥ずかしさを超えて。なんで肌色の樹脂に惹かれるんだろう。これは私だけではなく人類にとって大事だとお思う。人類の進歩の歴史。
- (廣田)どんなに恥ずかしくても、自分に正直にならなければ生きていけない。
【第2部】
パネラーは、有田シュン氏、永山薫氏、田中圭一氏(漫画家)、山田太郎氏(元参議院議員)、廣田恵介氏。
- (田中)「久しぶりにチンコマンコの話を」
- チンコマンコおっぱい言ってると怒られるのではないか
- (廣田)フィギュア事件簿。GMOメディアによるブログ削除事件。
- (山田)懐かしいというか。フィギュアが狙い撃ちにされている。国会では「エロ議員」と呼ばれていた。フィギュアが女性を蹂躙しているとか。ステレオタイプな。それが一気に3次元の子供につながるという話の持っていき方。国会では「表現の自由」は警察に対するものはやりやすいが、メディアによる自主規制がタチが悪い。
- 「進撃の巨人」が最近人を殺さなく成った、自主規制。
- 問題は中間業者。自主規制した事実はわからない。自主規制は声を上げないとわからない。
- (廣田)誰かが言わなければ。 漫画なら味方が多い。論客が多い。フィギュアには1人もいない。フィギュア雑誌もホビー雑誌も何も言わなかった。だから僕が何も言わないわけにはいけない。こういう時に声を上げないのはかっこ悪い。軽蔑する。
- フィギュアに並んでコスプレも見方がいない。守ろうという発想になりにくい。
- (山田)児ポ法で捕まった人の押収したフィギュアを陳列したという事件があった。
議員宿舎に警察を呼んで質問した。フィギュアが何か関係あるのか。要領を得ない回答だった。ラチがあかないので上の人に掛け合うことに。予算委員会で法務大臣に。警察でも大騒ぎになり、それ以降フィギュアを晒すことはなく成ったはず。 - ある特定の人たちからすれば、それ見たことかと煽る原因になる。
- 愛宕署にも行ったが、結局、愛宕署の事件担当者は姿を見せず。
- (田中)「コップの角でグリ美ちゃん」。玩具メーカーが立体化したいという申し出。
これ児童ポルノにならないですよね?とメーカーに聞くと、「裸じゃないので大丈夫」という回答。
これがイトーヨーカドーで売っていた。ゾーニングの問題。
ゾーニングしてると思ってたらイトーヨーカドーでまで売ってる。ゾーニングしてくれとメーカーに申し入れた。大騒ぎの前に片付いた。
一番目くじらを立てたのはお母さん。きっと100年後も続くだろう。不快かどうかの線引きをどうする?多分明確な解決策は出ないだろう。 - 公園に行くと少女の裸がブロンズに塗ってある。あれはいいのか。肌色だとあかんのか。
- (永山)銅像の股間問題はもう結論が出ている。静岡県立博物館の館長さんやってる人。
- そういうのを興味持ち始めたら絵を見る。ゾーニングされてるならされてるほど。
- 感情的に成っているので解決しようがない。
- お母さんであれば子供が性犯罪に関わって欲しくない。
- 女性にとって男性は怖い存在。
- 現在、東大では女子学生と2人はいけないことになっている。扉が開いていてもダメだという。
- こうなると一対一だなんでもダメになってくる。
- (山田)政治の世界でも汚職より不倫の方がダメ。辞職する。ここまで性犯罪に厳しいと少子化にもなるわけだ。男性専用車でもなければ。
クールジャパン絡みでもフィギュアは差別されている。女性の尊厳が失われ云々など。 - BLは差別する一方で、LGBTは持て囃そう。フィギュアとかコスプレはコソコソやってくれと。
- (山田)国会議員なんかやっていると分かるが、権力者になるような奴は人一倍エッチだ。
- (廣田)気持ち悪いとかやましいとかに君の宇宙がある。自分のやましさと向き合え。
- (山田)こういう議員さんにどんな漫画がいいのか聞くと、ゴルゴ13、沈黙の艦隊、島耕作。こんなの人殺しとテロリストと不倫の漫画。
殺し方にも松竹梅がある。エロは絶対ダメ。 - 一番暴力を扱っているのはニュース。
- 児童ポルノに関して、性犯罪がどのくらいなのか。
- (山田)性犯罪に関する政府統計はない。国連がやっている。国連がやってるのは日本が桁違いに少ない。子供の虐待の一番の犯人は親。一番多いのは新生児。報道管制で那覇せないものは電車の飛び込み。子供の虐待死もニュースで取り上げられない。なんで子供の性犯罪者を意図的に置くのか。
- エロい漫画と性犯罪は無関係ではないか。
- 北欧では子供に関する犯罪には厳しい。日本には「カワイイ」文化があり、セーラームーンも名探偵コナンも子供。未成年美は日本にはある。
- あと、日本は下半身はダメ。向こうは胸は出ててもOK。ちょっとその辺は欧米と日本では違う。その辺を考えないと議論もできない。
- スウェーデンでは実在の子供が被害に遭う犯罪が多く、非実在未成年にまで手が回らない。
- (廣田)白人を偉いと思いすぎ。諸外国とは言っても東南アジアとかアフリカはないってないでしょ。コンプレックス持ちすぎ。
- (山田)萌とエロの違い。私は鉄ヲタだが、車両ヲタ。113系や111系。萌え。車に萌えたら差別されない。対象物。
コミケだってエロだけじゃない。鉄道や手芸だってある。
(マカマカ註:そういや113系なんて撮ってたっけ・・・ 高崎とか甲府あたりだと115系だし・・・ と思ったが、そういえば岡山とか広島あたりには末期色のがたくさんあるはず。と思って探したら案の定、上郡駅で撮ってた。決死モデルはチームY間宮)
- (廣田)自分たちで自分の持ってる文化に、自分の欲望に対して自信がなすぎ。
- フィギュアもアジア圏では可愛いと思っている。表現規制とか、僕らは自尊心を奪いすぎている。自尊心を取り戻す戦い。誇りがない人がけしからんと言う。みんなもっと強くならないと。
- 2部構成にしたのは、第1部はおっぱいおっぱい言ってたが、こんな現実もあると。
- (田中)気持ち悪いとか言ってる人たちっとの折り合いがここで語られなかった。
- 中国や韓国では表現規制がすごい。ドラえもんは禁止、なぜなら習近平に似てるから。こうやって、規制しようと思うと一気に進んでしまう。
- サイレントマジョリティをどのように味方につけるか。デモのような先鋭化したやり方より、多くの人が楽しんでるよと。
- (永山)タバコの世界でも同じようなことが進んでいる。どんな規制でも波が来れば5年か10年で。
- (山田)青少年健全育成法が通ってしまうと、大変なことに。具体的なことが全然書いてないし、反対しにくい。長崎県の条例が一番厳しいが、法が成立してしまうと、この厳しい県に各県が合わせることになってしまう。
【質疑】
- (質問者)基本的には表現規制は反対。ものつくり大学では声かけ写真展。郷愁を誘うような写真ではあるが、めちゃめちゃ気持ち悪い。自分はアイドルの写真なんかもやっておるが、気持ち悪さを自覚しながらやっている。自分の中に潜む悪意を郷愁で隠蔽しているというのはダメなんじゃないか。アウトかセーフか。
- (山田)どんな悪意も制限されるべきではないと思うが、どんな被害者がいるのかという日が大事。内心は止められない。嫌いな奴を殺したい問屋思うのはいいが 、それが表に出ると・・・
- (廣田)時間が来たけど、変にまとめない方がいいかな。