悲しくて 悲しくて とてもやりきれない

物議を醸していた「あいちトリエンナーレ2019」の慰安婦像は、「(京アニ事件同様)ガソリン缶を持ってお邪魔する」という脅迫FAXまで来るに至り、結局開始3日で撤去されることになってしまった。

まず、自分自身のスタンスを。

【慰安婦について】
戦時性暴力が有ったか無かったかと言えば、有ったのではないだろうか。
実際に従軍した水木しげるなどの手記からも「あった」ということは明確だろうと思う。
だったら、際限なく日本国民の税金から賠償を払えばいいのか? ということになったりすると面倒なので、なるべく関わりたくないテーマではある。
かといって、加害者の立場で「加害は無かった」「水に流せ」というのもどうかと思う。
どっちにしろ関わりたいテーマではない。

【表現の自由について】
近隣諸国やその国籍者に対するヘイトデモやヘイトスピーチを「表現の自由」というのであれば、それと同じくらいには天皇の写真を焼いたり、安倍首相を踏みつけたりするのも「表現の自由」の範囲には入るだろう。

【山田太郎について】
「表現の自由」のために53万票集めて議員に当選して10日程度。
早速「表現の自由」のために、和田政宗や杉田水脈や名古屋市長を止めにかかってくれるのかと思いきや、「発した表現について表現者は責任を負うべきです」だと!?
だったら、オタクは気持ち悪いと言われてもオタクの責任になる?
エロでフェミに指弾されても発した方の責任?
いま行われてることは、あの35名もの犠牲者を出した「京アニ事件の模倣犯」なんだよ? これを「責任を負うべき」の一言で片付けるのか。「表現の自由」ってその程度か。
いったい何のために議員になったんだ。投票したオタクもこのことを指弾しろ。

【津田大介について】
どうも思わない。

さて、結局のところ、見ることができないまま中止になってしまい、非常に残念で仕方が無い。
「イムジン河」が自主規制された時のように、悲しくてやりきれない。

さて、とはいえそのような「話題のスポット」となると行かずにはおれない。
撤去されたというので、行くかどうか迷ったが、それはそれで、何か面白いものが見れるかもしれない。

ということで東京駅。
実は14~15番線はちょっと向こうに曲がっている。
これは、東北新幹線との直通を想定したものなのだそうだ。
決死モデル:チームPユウリ

さて、新大阪行きの「のぞみ213号」は一路名古屋を目指す。
もう少し早く起きることができていればよかったが、最近は老化のせいか起きることができない・・・
それで、予定より1時間程度遅れてしまった。

さて、車内では無線LANも使える。
いちいちSNSのアカウントかメールアカウントを登録しないといけないのは面倒だが・・・

そして地下鉄で栄を目指す。
相変わらず東山線のつくりは小さい。
結局1本見送って2本目に乗ることになった。
決死モデル:チームPさくら

ただ、その2本目は座れたので良しとするか・・・

さて、栄に到着。
出口は4bだという。
別に撤去された後ではあるといえ、緊張と共に会場である愛知県美術館を目指す。

前庭ではコスプレ大会が行われている。
決死モデル:トルソーさんアハメス

やたら過激なコスプレもありシコいだろ。

さて、今回はコリアに関することなので、決死モデルは当然アハメスに願うことになる。

冷房の効いた館内ではコスプレイヤーが涼んでいる。
「こんな暑い日にやることないよねー」
いやいや、何言ってんだ。こんな暑い日だからこそあんたらは心おきなく半裸になれるんだろ。

ちなみに、あいちトリエンナーレ2019そのものは、この愛知県美術館だけではなく、豊田市美術館や円頓寺商店街でも行われている。

また、この愛知県美術館も10階と8階に分かれている。
10階がチケット売り場で「『表現の不自由展』は中止されました」という表示が物悲しい。

客層としては品のある男女という感じで、ごく普通の美術展となった感じだった。
さて、では8階へと行きましょう。
エスカレーターで降りると、段ボールで作った遊具のような何か。
ここは子供のプレイルームのようになっていた。

さて、8階のギャラリーの例の展示室へは、いくつかの部屋を経由しないといけないようだった。
行き方が分かりにくかったが、かといって「表現の不自由展があった場所はどこですか?」と聞くのもはばかられた。あくまで自分は物見遊山できている客。まじめに運営している人達に迷惑をかけてはいけない。

それらの部屋は暗くなっていた。
・・・と、聞き覚えのある音楽が流れている。

휘휘휘ヒュヒュヒュ 호호호ホホホ 휘휘ヒュヒュ 호호호ホホホ・・・

これは「口笛フィパラム」か。
血を流している北朝鮮の兵士がスライドショーで流れる。
これはこれでやたら政治的なメッセージ性を感じる。
これはパク・チャンキョンという人の作品で、南北朝鮮をテーマに作品を出しているのだという。

↓ところで「口笛フィパラム」とはこの曲。

さて、この先に問題の「表現の不自由展」がある。

もはやここには「SNS禁止」の表示すらなく、単なる壁になっていた。

〽悲しくて 悲しくて とてもやりきれない
この燃えたぎる苦しさは 明日も続くのか・・・

 

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