共産党員であるジャーナリストが「共産党の党首は、公選制にすべきだ」と言ったことに対し、共産党は除名という処分を下した。
日頃、「民主主義」を叫ぶ政党が、このような挙に出た事は非常に驚いた。
ただ、志位委員長にも言い分があるかもしれない。
それが、以下のツイートである。
《志位委員長の記者会見/松竹氏をめぐる問題についての一問一答》
記者団の質問に答えて、わが党の立場をお話ししました。どうかお読みください。https://t.co/50RJTGx9KW— 志位和夫 (@shiikazuo) February 10, 2023
乃公は、その趣旨は以下の通りであると解釈した。
・言論の自由が無いなどと言ったことはない。むしろ自由に意見を言えばいい。
・党の運営に文句があるなら、所属の党委員会を通じて正式なルートで挙げるべきだ。
・「言論の自由」は尊重するが、「結社の自由」もある。自ら入党したならその方針に従うべきではないか。辞める自由もあるのだから。
・党首を公選制にしたら、分派活動が広がるだけだ。
読んでいるうちに、既視感を感じていった。
そう、こういう言い方をする人が身近にいるのだ。
拙ブログによく出てくる「직맹」はかつて「オワコン仕事」と称していたが、まさにリアルで「共産党と深いつながりがある」団体なのだ。どこかのColaboなんかよりもずっと。
2018年のこと、직맹の所属支部から専従者として若者をどうにか出したはいいが、そのことが決まった途端、会長(バリ共)は、入党させようとしたのだ!
しかし、若者だけに共産党に良い思いを抱いているはずはない。
「専従で出るのは嫌です。직맹やめさせて頂きます!」
その当時50台半ばだった会長も頑固だ。若者の心理を分かろうはずもない。
乃公が間に立って取りなすしかなかった。
その会長が仙台での会合に出席するというので、その仙台行きの新幹線の隣の席に座って、
「あいつだって未熟なところはあるかもしれないが、職場を良くするためにと思って、政党に左右されない自由な立場でやろうと思ってるだけなんです。どうかここは『政党に誘って悪かった』と言ってやってください。じゃないとあいつは専従やってくれないですよ。誰も専従引き受けてくれない中で、どれだけ苦労してお願いしたと思ってるんですか」
「別にうちの団体に思想信条の自由が無いみたいに言うな。むしろその逆や。マカちゃんかって北海道支社の頃創価学会員(※共産党とは仲が悪い)に誘われたことあんのやろ?思想信条の自由はある団体なんや!」
いや、会長、大人になって・・・
それが「仙台37分旅行」の真相である。
若者の方であるが、専従者としての着任の前から、そんな騒動があり、モチベーションは無いに等しくなっていた。
会長も、送り出したこちらにボヤいてくる。
「何やあいつは。やることもやらんで」
「そんなん、しゃぁないですやん。若者の気持ちも考えんと入党さそう思て」
「そやけどな、最近は綱領にええことも書いてるで。マカちゃんも入党せぇへんか」
「やめてください!」
出世の道を絶ってでも専従者になってくれた手前、こちらとしてもバックアップしないといけない。
勢い、毎日彼からの愚痴がやってくる。
それで、高松での研修会では夜の23時に呼び出されるということもあった。
確かに、本社支部の支部長は自分だ。
しかし、しかし、無限にバックアップしないといけないのか。
もうどうしたら良いんだ。
とりあえず1年間だけでもやってくれ。頼む。ねえ、お願いだから。
程なくして、決定的な事件がやってきた。
中央区のプールに入ろうと思っていた矢先、事務員さんからLINEが入ってきた。
「あの子連絡が取れないんです!」
これはプールに入っている場合じゃない。
急いで連絡を取らないといけない。
幸い、連絡はすぐに付いた。
すぐに、彼の住む大泉学園に行って話し合うことにした。
大泉学園駅前のデニーズで、終電を逃してでも話し合ったことは、
「あまり党派的なことはやらせないで、職場に直接役立つことをさせてください」と要望書を出すということ。
その晩は、駅前の漫画喫茶で夜明かしした。
そして翌朝、その要望書を携えて本部に乗り込んで行った。
これに対し、本部長が自ら応対してくれた。
曰く「それは支部の正式な決定か。大会で決まった団体の方針を変えようとしているのか」
「いやその、そんなつもりは・・・」
完全に気押されてしまった。
「突然やってきて、こんな紙切れ1枚で団体の方針を変えようとはどういうつもりだ!」
「そうは言いますけど、あまり党派的だと若者もついてきてくれなくなりますよ」
「党派的なことが悪いのか?私はバリバリの党員だ。何ら隠すことはない!」
いや、初めて知ったよ・・・
要は「団体に対して意見があるなら、なぜ大会の場で言わないのか。満場一致で議案書に賛成しておきながら、今更になって反対意見を言うとは何事か!」ということだ。
いずれにしろ、この党の人はこのようなことを考えているらしい、ということ。
ただ、表立って反対しても、あれこれ言われて黙殺されるだけではあるのだ。
そこをどうやって意見を拾っていく?そこにアンサーが無い限り、この党に将来はないと思う。
ただ、帰りしなに本部長は「板挟みになって大変だね」とこちらを気遣ってくれた。
そんな思い出。