嫌というほど愛知の秘境

2月19日の北朝鮮KCTVニュースより🇰🇵
青年同盟は各地の工場で旗振って応援してたと思ったら決起集会。
日本の戦前の「休み終わった さあ働かう」みたいなものだろうか。
ちなみに「青年前衛」というのは青年同盟の機関誌の題名。
また、世界的なコロナ禍で、衛生担当者の役割が上がっているというニュース
美容院の壁にすら「人民の為に働こう!」というスローガン

世界のコロナニュースはといえば、アメリカで死亡者が50万人台となり、10万人毎の増加ペースが早まっているという図表入りのニュース。
そして、かなり珍しいポジティブな国際ニュース。
「色々な国で自然エネルギーを利用しようとしている」というもの。

目が覚めたらまだ暗かった。
バスは停車していて乗務員が椅子の整備をしている。まさかもう東岡崎!?
聞いてみると「浜名湖ですよ」という。
岡崎までまだ遠いというわけではない。
ここは寝ないで東岡崎到着に備えたほうがいい。
それとショッキングなことに、コンセントが外れていてほとんど充電してない。

果たして東岡崎に到着した時にはまだ暗かった。

外は寒い。しかしどこの店もやってない。
これがコロナ期なのだ。

そして座るところも無い。正確には吹きさらしのバス待合所にはある。
こんな所で休んでたら確実に凍え死ぬ。
歩きながら夜明けを待つしか無い。気分は札幌のホームレス。
昨日からこんなんばっかり。

東岡崎駅の北口が昭和33年に建築された「岡ビル百貨店」であり、完全に昭和の雰囲気を醸し出している。
バスターミナルもまた味があっていいのだが、惜しむらくは吹き晒しの所にしか座れないこと。
ロッテリアも7時開店だというのでまだまだ先である。

そのうち夜が白んできた。
どうにか東岡崎駅の岡ビル百貨店を撮れるぐらいの明るさになってきた。

この先、7:45の特急で豊橋に行っても良いのだが、別に岡崎でやることも無いのでさっさと特急券を買って豊橋へ行くことにする。
一部特別車の豊橋行きの特急の1号車には数人しか客が乗っていない。

果たして豊橋に到着。
豊橋は東岡崎よりはマシなターミナル機能を有している。

そういえば、ムーンライトながらで早朝の豊橋で降りた時、余りにも何も無いことに愕然としたものだった。
それに比べると今は成城石井もあるしプロントもあるしきしめん屋台もある。
ただしプロントは土日は8時から開店。

そうすると、結局吹きさらしの飯田線ホームで待つということになる。
この時間の飯田線はなかなかの高頻度運行で、次々と2両編成に213系や313系が到着する。
飯田線のイメージを覆すに余りある圧巻さである。

1番線のベンチに座っていると、発車表示が8:04豊川行きの次は8:19豊川行き。
あれ?8:11天竜峡行きは? … と思ったらそれは2番線だった。

天竜峡行きは2扉の213系2両編成。
転換式クロスシートで中距離使用に堪える車内アコモデーションとなっている。盛岡だの秋田を走っている701系も見習って欲しいものだ。

飯田線の車内では、高速バスで寝れなかった分を寝ることにしたい… と思ったが、なかなか寝させてもらえない。
決死できるだけのそこそこの長時間停車が結構あるのだ。
いわく三河一宮3分、野田城3分、新城8分、大海4分、本長篠3分、三河川合8分、中部天竜20分、水窪4分…

新城まではすっかり寝てたが、大海では決死することにした。
期せずして青春18きっぷのポスターのような絵ができた。
向こうのホームで待ってる女性には申し訳ないことをしたが…

そんな感じで本長篠、三河川合、中部天竜と決死をしていく。
本長篠では「もう発車しますよー」とか言われて恥ずかしかった。
中部天竜では乗務員の交代があるようだった。

中部天竜は鉄道施設が色々あり、拠点性が高い。

そして水窪に到着。
水窪では特急「伊那路2号」と交換する。
「伊那路」は豊橋で新幹線接続があり、大体飯田以南〜北遠の客が主なターゲットになっているようだ。

そして程なくして11時11分、大嵐に到着。
吊り橋の向こうには「全国最小の村」愛知県富山村がある。
この時点で、ある重要なことに気づいていなかった。

そして南アルプスの山並みを縫うようにトンネルを越えると次が小和田で、11時16分に到着。
秘境駅として有名な小和田からは数人が乗り込み、そして数人が降りた。
その中には電力会社の作業員もいた。
一通り駅で決死して、大嵐駅に戻って決死と洒落込みたい。

予定では、小和田に30分弱いて、そして大嵐に戻って、13時台の豊橋行きで戻るはずだった。

ところが… 次の発車は13:19岡谷行き、13:42豊橋行き、16:01豊橋行き…
つまり、最初に大嵐(11:11)で降りて、富山村を2時間で一通り見て、その次に上述「13:19岡谷行き」で小和田に寄れば、23分間で13:42の豊橋行きで引き返せたのだ。
しかし小和田に先に来てしまうと、13:42まで小和田にいることになり、その後13:47に大嵐に到着したら富山村を見るのはいいとして豊橋行きは16:11まで無いことになる。

こんな秘境に2時間半もいて一体何ができるというのか。
仕方がないので下に降りてみよう。一応道はある。

左手にはエメラルドグリーンの天竜川が流れている。
右手を見ると… オート三輪!?
廃車が2台転がっており、タイヤには苔が生している。一体何十年放置スレばこのような状態になるのか。

足場は悪く転落の恐れすらある。
しかし一生懸命アングルを取って決死することに。
タイムスタンプは11時48分。小和田への到着から32分が経過している。
つまり当初の予定の23分では到底撮り得なかった写真ということになる。
まあ… 間違ってよかったんじゃないか?

仕方がないので駅に戻り、待合室でブログ付けでもしている。
駅の中には小荷物窓口が残っている。
現役だった頃にはこの下にあった製茶工場からお茶を積み出して、旧型国電に乗せていたであろうか。

さて、時間になったのでホームへ行きましょ。

小和田から大嵐はただ単にトンネルを抜けるだけ。

トンネルを抜ければそこは大嵐駅だった。
あまりにもトンネルの間すぎて、駅の両端のポイントがトンネルの中に入っているのだ。
それで、駅の両方のトンネルの入り口が複線分取ってある。

さて、ここが「日本最小の村」富山村の入り口となる。
駅自体は静岡県浜松市北区ということになるようだが(少し前であれば水窪町)、天竜川にかかる吊り橋を渡ればすぐに愛知県北設楽郡富山村ということになる。

…と、その吊り橋の向こうからライダーがやってきた。年齢構成としては中高年。
「この駅は何かで有名なんだよ」
「何で有名なんだ」
「分からないけど有名なんだ」
よく分からないような会話をしてまた去っていった。

さて、こちらは富山村まで歩かないといけない… と思ったら、駅前にレンタサイクルがある。
どこかの観光施設に電話をかけて、キーチェーンの番号を聞くということらしい。

果たしてそのレンタサイクルを借り、一路富山村へ。

天竜川に架かる吊り橋を渡ると県境を越え、愛知県北設楽郡富山村となる。
緩やかではあるが上り坂で辛い。

しばらくすると学校らしき建物が山肌に見え、その下に家々が点在している。
そして手前には役場と駐在所。
そしてこれらはエメラルドグリーンの川岸にへばり付くように点在している。
これらの情報を全て盛り込むように撮りたいが、いかんせん光線状態が悪すぎる。

それにしても役場庁舎はかなり小さい。これまで見てきた役場の中でもトップクラスの小ささである。
とりあえず13:47に到着し16:06に発車なので2時間半弱の時間があるということになる。

まだ昼食も食べていないので、昼食と洒落込むことにしたい。
そのためには3km先にある道の駅的な施設に行かないといけない。
アップダウンを自転車を漕いでいく。
下り坂は楽だが、つまり帰りは上り坂になるということ。そう考えるとつらい。

そして道の駅に到着。もっと正確にいえば「とみやま来富館」というのだそうだ。
食堂的なところがあり、ここでゆず味噌カツ丼を頼むことにする。

主人と少し話す。
「どちらから」
「千葉から…」
「遠いですね。何か見にきたんですか」
「まあ秘境駅とか一番小さな村とか…」
「富山村もね… 豊根村と合併してから人口が60人ぐらいになっちゃったから」
「そんなに!?」
「学校も廃校になっちゃったし…」

果たして、やってきたゆず味噌カツ丼は中々のボリュームだった。
その主人はFacebookをやっているようで「今日来たお客さん」と一緒に写真を撮ってネットにアップしているというが、やってることがやってることなので、それは勘弁してもらった。

その主人は、東京に出る時は飯田から高速バスを使うのだという。
確かに高速バスは良さそうだがいかんせん、東京到着が23時台になってしまう。
ここは新幹線で帰ることにした。

そして帰途に就く。

あとは16:07の豊橋行きに乗る。
中部天竜からワンマンだという。

帰途はそれほど長い停車はない。
というか、もはや決死するほど気力が無い。

あとは適当にTwitterでもやりながらブログでもつけながら帰途に就くだけ。
夕食はどこで食べようか。
豊橋では30分ぐらい時間があるので、棊子麺ぐらいはいけそうだ。
しかしさっきの昼食は15時台だったので早すぎる。
願わくば新幹線の中で駅弁食べるくらいが丁度いい。
とか言いつつ、豊橋にはいい駅弁がない。

新城あたりで日が暮れた。
昨日の丸の内線の国会議事堂前のエレベーターで不意に決めたこの旅行も、ついに終わりを迎える。
流石に豊川を過ぎると各ボックスが埋まる程度には客が乗って来た。

そして豊橋到着。
新幹線に乗る前に夕食を… と思ったが、豊橋駅には手頃な弁当がない。
仕方がないのでおにぎり。

その後「ひかり660号」の中の人となる。
新幹線の車内は閑散。
あとはブログ付けとか充電とかしながら品川へ。

そして品川に到着し、その後常磐線に乗る。

 

 

 

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