よりにもよって前線で集中豪雨の日に九州入りすることに。
熊本では複数の死者も出ているという。
そんな中で九州南部を旅行するわけである。
たぶんコロナに罹っても旅行中止しないようなメンタリティである。
ところで、起きてみるとアナウンスは「志布志港には定刻の9時40分に到着予定です」と言っている。
9時40分?
定刻は8時50分じゃなかったのか?
確認してみると、それは土曜日以外の出航便の話。
この土曜日出航便は日曜日の9時40分に到着するらしい。
9時40分に着くということは志布志9時30分発の油津行きに乗ることはできない。
本当は飫肥城でも見たかったのだが、次が13時30分発となるとそれも無理だろう。
次善の策を考えるか・・・
どうやら陸地に近い所を航行しているようで、ドコモの電波は入る。これはありがたい。
9時を過ぎると大隅半島や志布志港が近づいてくる。
志布志は肥料サイロやコンテナターミナルなどがあり、意外に商港としての体裁が整っている感じ。
(決死モデル:チームP桃園)
到着すると大雨になっている。
志布志港のフェリーターミナルからは鹿児島市内直通の連絡バスが出ているが、今回の旅の目的はにしこくんを宮崎まで連れて行き、全都道府県制覇を果たすことである。
志布志港から志布志の中心部へは、歩いて結構かかるのでタクシーで行くしかない。
そして雨の中を志布志市役所志布志支所で決死。
(決死モデル:チームY楼山)
あとは10時30分の都城行きのバスに間に合うように走るだけである。
志布志駅ではキハ40の2両編成が止まっていた。しかし午後まで走らない。
果たして鹿児島交通のバスに乗って都城を目指す。世が世なら志布志線のキハ20が走っていたルートであり、最近白血病の手術が成功した往年のカープのエース・北別府学の出身地でもある。
大隅松山、岩川、末吉とかつて駅のあった所を縫うように走る。
この辺りは既に県境を越えた宮崎県都城市の経済圏となっているようである。
ところで何だか熱っぽい気がする。
帰りの宮崎空港ではまさか検温なんて無いだろうな。もしあったらアウトのような気がする。
大雨の中、都城駅に到着。
にしこくんの宮崎県への第一歩は都城駅で記されることとなった。
ところが、都城から国分方面は列車の運行を見合わせているという。
なにぶんにも熊本では死者が出るレベルであり、肥薩線では鉄橋も流されたと聞く。
呑気に旅行出来てるだけでもありがたいのかもしれないが。
(決死モデル:チームR園田)
一応、宮崎行きの12時18分は定刻で出るという。
ところで・・・南国ならよくあることなのかも知れないが、入り口近くで茶色いGが2匹ほど惨死しているのはどうにかならんか・・・
列車はキハ40の2両編成。架線下ディーゼルである。
一応、都城は大淀川の流域であり、そういう意味では宮崎まで峠越えは無いはずなのだが、大淀川の中程は神居古潭のような渓谷となり、人口は皆無に等しい。
それで、田野や清武など人口のある所を通っていくので青井岳のあたりは峠越えとなるのである。
途中、山之口でオッサンが運転手に何やら長々と質問している。
この手の時間を考えない質問魔は女性に多い感じがしたが、男でこういうのは初めて見た。
それで1分程度遅れて青井岳を目指す。
青井岳では交換のためか7分ぐらい停車する。
その間に決死と洒落込むつもりだったので1分の遅れも命取りになるのだ。
青井岳の駅舎は別に古いわけでもない。単なる風通しの悪そうなガラス張りの待合室である。
それで、駅舎の撮影は諦め、跨線橋とホームからの決死とすることにした。
(決死モデル:チームRナオミ)
あまり走ると、こちとら膝と足首に爆弾を抱えている。少し走っただけで捻挫しかねないほど靭帯がプラプラなのだ。
田野を過ぎるとあとは宮崎市の経済圏となり、客も多くなってくる。
宮崎に到着すると、ホームには「きりしま」が止まっている。
本来は鹿児島中央行きのはずが、南宮崎行きになっている。これもまた豪雨の影響だろう。
(決死モデル:トルソーさんのアハメス)
宮崎駅は1・2番線と3・4番線が相互に通れないような構造になっていたはずが、いつの間にか通れるようになってる。
それだけでなく、宮崎駅全体が工事中になっている。
さて、ちょうど昼食時でもあり、チキン南蛮でも食べますか・・・
しかしまあチキン南蛮はどこからどう見ても高カロリー感が否めない。
チキン南蛮で蓄えたカロリーを少しでも消費すべく、大淀川まで歩くことにする。
大淀川こそが宮崎市らしい風景ではないだろうか。
(決死モデル:チームY宇崎)
大淀川の河原の橘公園の近くまでいくと、強烈な磁場を発している個人医院があった。
子供が風邪を引いても入る勇気があるかどうか。
その後、宮崎県庁も見る。昔ながらの重厚な石造りの建築である。
ただ、その向かいに新しい庁舎が建設中のようである。現在はこの石造りの1号館から8号館まで分散しているようだが、新庁舎ができると1つになるのだろうか。
最初、大淀川や橘公園を見るつもりはなかったのだが、こうして宮崎市らしい風景を見てしまうと、もう宮崎神宮はどうでもいいような気がする。
しかし、予定していた宮崎神宮に行かないとなんだか「神様に呼ばれていない」ような気もするので、やはり予定通り宮崎神宮には行くことにしたい。
宮崎市のメインストリートである橘通りからバスに乗って宮崎神宮を目指す。
宮崎神宮を通るバスがすぐに来たので「神様に呼ばれている」と信じていいだろうか。
そして宮崎神宮に到着。
宮崎神宮は神武天皇を祀っているという由緒正しい官幣大社である。
ここで旅の安全を祈願。
手水場では、コロナ対策で柄杓は使えなかった。
宮崎神宮駅に行くには、脇の参道から抜けることになる。
宮崎神宮駅は特急も止まる駅だと思ったが、駅舎はない。あえて言うならホーム上に券売機がある。
確か小林駅もこんなスタイルだったような・・・
駅で待っているとアナウンスがかかる。おそらく、運行指令や管理駅あたりから一括で流しているのだろうか。
曰く「この駅から国分までは運転を見合わせております」。
と言うことはここから宮崎駅にすら行けない?
仕方がないのでバスで行くことにする。20分ぐらい待つと宮交シティ行きがあるようだが、雨の中待つのは辛い。
途中、イートインのあるベーカリーがあり非常に助かった。まるでオアシスを見つけたかのように。
宮交シティに到着し、さあ南宮崎駅から宮崎空港線に乗ろうと思ったが、面倒臭いのでバスで行くことにした。
17時44分の宮崎空港行きのバスかと思ったら、それより少し早く飫肥行きのバスが来た。
長い距離を走る割には一般車である。バスの所属は日南営業所のようだった。
そして宮崎ブーゲンビリア空港に到着。
その名に恥じない花で囲まれた空港である。
(決死モデル:チームR真夜)
ここでしばし充電しつつソラシドエア64便の中の人となる。
そこそこガラガラで密ではないのでありがたい。