巨人大鵬卵焼き

その大鵬の故郷がこの川湯温泉なのだという。

その大鵬記念館から今日の旅は始まる。

摩周8時台の釧路行きに乗るために、川湯温泉を出るバスは7時25分のにのらないといけない。
決死モデル:チームRスマレ

川湯温泉と川湯温泉駅までは、ほぼ列車が到着するたびにシャトルバス的に出ているようだが、摩周駅となると1日3往復しかないようである。

ちなみに、川湯温泉発摩周駅前行きのバスだからと言って、「川湯温泉」というバス停があるわけではないようで、「大鵬記念館前」のバス停から出発するようである。

川湯温泉から弟子屈町内までは、結構な距離を走る。
結局840円もかかってしまった。

弟子屈駅改め摩周駅で8時36分の列車を待つ。

ところが、ポイント故障で1時間遅れで走っているという。
本当であれば、釧路に10時に到着し、11時05分にSL冬の湿原号に乗りたかった。しかしこれが遅れているようでは、そのSLに釧路から乗れるかどうかは保証の限りではない。東釧路や、塘路あたりで乗る可能性もある。

技能実習生さんは「遅れているりずうは何ですか?」と聞く。
「りずう」・・・? ああ、ベトナム人は「y」を「j」で発音するのか。

それはともかく理由を説明する。「あそこに線路を右と左に分けるものがあるでしょ? あれが網走駅で壊れたんだってさ」
1時間近い遅れで摩周を出発。このままの遅れで行けば、SLには釧路で乗ることができそうである。
決死モデル:チームR持田

技能実習生さんには「いい?艚火tàu hỏaに乗ったら右側に座るんだよ。釧路湿原がみれて、鶴を見ることが出来るかもしれない」

果たして、茅沼に丹頂鶴がいた。技能実習生さんは大して感動もしていない。普段どんな動物を見るか聞くと、鹿はしょっちゅう見るという。また、キツネもしょっちゅう見るという。
熊は見たことあるか聞くと「見たことはない。初めて川湯温泉に来た時、バスがあることも知らなかったので、ホテルまで3km歩いた。熊が出ないか怖かった」と言う。

そして東釧路に到着すると、根室から来た釧路行きが詰まっていて発車できない。その根室行きが発車するといよいよ釧路に到着となる。

11時05分のSL湿原号には間に合うには間に合うが、撮影している時間はほとんど無い。はっきり言って弾丸旅行である。

技能実習生さんに「これから頭𣛠車焒𣱬渃Đầu máy xe lửa hơi nướcに乗るよ。ベトナムでも、50年前は走ってたよ」と言うと「そうですか」と、大して興味も無さそうだった。

それでもどうにか乗ると、指定席には誰か男がアホ面晒して2席占有して座っている。ここで「おい、ここの席俺のだぞ」みたいにオラついてどかせることもできなくは無いが、いい歳して一々オスの本能丸出しで角突き合うのもどうかと思う。そういう「オスの本能」を晒す趣味はない。
結局「この席大丈夫ですか?」とやんわり席を譲ってもらった。

ただ、ラッキーなことにその席はストーブの近くだった。かれこれ10日ぶりにストーブ列車にのることになる。
決死モデル:チームY城ヶ崎

2号車は旧型客車で、売店になっており、ストーブで焼く干しイカや氷下魚こまいを売っている。早速イカを買って焼くことにする。ストーブの周りに香ばしいイカの匂いが広がる。これにマヨネーズを付けて食べる。

ところで今晩の宿であるが、Googleマップで調べまくって電話をかけまくった挙句、昨夜に宿の隣の宿にどうにか泊まることができそうだった。とりあえずこの件は一安心。

そして標茶に到着。
駅舎に近い1番線に到着したが、撮影は向こうの2〜3番線の方が近そうである。

それで、技能実習生さんに「あっちのホーム行って撮ってくる」というと、「あなたは汽車が好きですね」と呆れ気味に言う。
ベトナムには鉄道マニアは居ないのかと聞くと、いないという。
決死モデル:チームTフジアキ

一通り撮り終わったら、駅前の食堂で昼食。網走行きは2時間先までないのと、標茶には大して見るものがないので、結局そこで時間を潰すしかない。蕎麦のほかに、ビールを頼んで飲むことにした。

さて15時04分が近づいてきたのでまた乗りに行くことにしたい。
網走行きの列車は満員で、お互い別の席になってしまったが、疲れからか黒塗りの高級車・・・じゃなくて寝入ってしまい、気づいたら摩周到着直前になっていた。

そして摩周に到着しバスで川湯温泉に戻る。
昨夜のホテルは技能実習生さんの勤務先のホテルだったので、風呂や宿泊外入室もある程度融通がきいたが、今回はそれができるかどうかは怪しい。
それで、技能実習生さんの部屋で飲むことにした。部屋は寮のようになっていて、新しめの建築ではあるがトイレは共同、風呂はホテルの温泉に入ればいいでしょ、というアバウトさだった。

ただ、そのトイレが汚いこと汚いこと・・・ 恐らくは建築して以来、一切掃除してないのだろう。とても必要以上に用を足す気にはなれない。
それでもまあ、ある程度普通に生活できているようで何よりだと感じた。食事や風呂に金が掛からないのは良いことのように思えた。

そのうちテレビでミリオンを売り出した曲を振り返る番組が始まり、「昔はこんな曲が流行ったよ」と解説した。
そんな川湯温泉の一夜。

 

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