北海道は低気圧の影響下にあるようだ。
(2022年9月18日しるす)
この日は、本来ヴァドーダラーの南のほうのナローゲージに乗ろうと思っていた。
そこに折よく鈍行が来たので寄ったら、どうやら行き先が違うようだ。
もう北の方にもナローゲージはあるので、そちらに行くことにしよう。
車内では、ウェイウェイ型大学生にいじられることになった。
インドにもいるものである。
ただ、面白かったのは、写真をいろいろ撮っていると「そんなに写真を撮ってるんだったら川を写せよ」と言うのだった。
インド人にとって、_とは特別なものであるらしい。
とにもかくにも、支線への分岐駅であるVasadという駅に到着。
ここからは、ディーゼル機関車の牽引する客車列車になる。
そして、ナローゲージとの交わる駅であるBochasanという駅に到着。
ここで、ナローゲージの列車を待つことにする。
しかし、列車はなかなか来ない。
幹線筋は、イギリス式に正確な運行がなされていても、末端のそれもナローゲージとなるともういい加減らしい。
駅の外では、猿が何匹も戯れている。
どうやら白猩々(ハヌマンラングール)らしい。
「ラーマーヤナ」では神の使いとして出てくる。
ただし、農家や商店にとっては害獣とされることもあるのだという。
さて、向こうの方からトンチキな汽笛が聞こえだした。
きっとナローゲージだ。
果たしてそうだった。
そして、Bhadran行きの客となる。
客は自分1人かと思ったら、もう1人客がいた。
後ろの席で寝そべっている。
そしてやたらと話しかけてくる。
どうやら、その男はこの列車の運転士なのだと言う。
なるほどなるほど、この国の末端の役人らしく、横柄でゴロゴロ寝ていたのだろう。
「ほら、水も飲ませてやるよ」とやたら過干渉である。
おそらく、中高年が話し相手が欲しいのはどこの国でも共通なのだろう。
果たして、終点のBhadranに到着。
ここで、この運転手が突拍子もないことを言い出した。
「お前、機関車に乗ってみたいか?」
「いいの?」
ひょんな事から、ナローゲージの機関車に乗ることができたのである。
これは素晴らしい体験だった。
運転方式としては、キャブの隅っこに乗ってハンドルを回す。
これは、日本でもDE10が同じようなやり方をしている。
また、「撮った写真を送ってくれよ」と言う。
インドでは、SMSが盛んなようであった。
朝は行き先を間違えたが、結局良い体験をすることができてよかった。