いつだったかの欠損バーで、
「なんでマカマカさんはそんなに旅行に行くんですか?」みたいなことを聞かれたことがある。
それは、「行ったことのない場所があるということが許せない」という答えだったような気がする。
要は、登山家の「そこに山があるからだ」というのとだいたい同じようなものである。
ということで、今回は群馬県と日光の間の空白、つまり足尾線沿線を攻めてみたいと思う。
まずは北千住まで出て東部の特急券を買う。
わたらせ渓谷鉄道の乗換駅である相老までの特急券を買う。
(決死モデル:チームPみく;電磁戦隊メガレンジャー出身)
東武の特急なんてのもいつぶりだろうか。
北千住の特急専用ホームからの発車で気分もアガる。
あ・・・いや、つい最近尾瀬夜行に乗ったばっかりだった。
それはともかく、車内は人がほとんどいない。
密ではないのはありがたいが、これでは各鉄道事業者も大変であろう。
そして特急停車駅としては終点・赤城の1つ手前の相老でわたらせ渓谷鉄道に乗り換える。
東武側の交換列車は東小泉行きだという。つまり太田から足利市を通らないで小泉線に入るということ。
(決死モデル:チームTアンヌ;ウルトラセブン出身)
さて、相老では乗り換え時間は7分しかない。
ここでトロッコ列車の整理券を買って決死して・・・となると、なかなか余裕はない。
少なくとも駅舎の前でにしこくん共々決死というのは無理である。
そしてまた、大間々行きのトロッコ列車接続列車というのが跨線橋を渡った2番線から発車というのがその忙しい状況に輪をかける。
それでもどうにか間に合った。
トロッコ列車は桐生の発車ではなく大間々の発車となる。
桐生だとねえ・・・あそこは高架駅なので、DE10を機回しするスペースもなさそうである。
あと、こうして相老から乗る客の不公平感をなくす役割というのもあるのかもしれない。
わたらせ渓谷鉄道のトロッコ列車は2種類あり、今回乗る「わたらせ号」はDE10の牽引する客車列車。
そして「わっしー号」というのが、気動車によるトロッコ列車でこちらは桐生まで出入りすることができる。
ともかく大間々でもバタバタで、駅舎で決死する暇もないときている。
ぜんぜん密ではない状態で出発。
秋で高山で、よほど寒いのではないかという懸念も特にはなかった。
神戸では弁当や田楽などの販売もある。
(決死モデル:チームRスマレ;仮面ライダー555出身)
さすがの渓谷美というしかない。
これはなかなかの観光鉄道である。
このわたらせ号の終着は終点の間藤ではなく1つ前の足尾になる。
足尾駅はなかなかの宝の山であった。
国鉄当時使用していたキハ35やタンク車、構内モーターカーや保線用モーターカーも保存している。
(決死モデル:チームYジャスミン;特捜戦隊デカレンジャー出身)
通洞で降りようかとも思ったが、足尾でも1km程度なのでそのまま乗っていたのだが、足尾で降りてよかった。
あとは歩いて通洞の方を目指すだけ。
鉱山町である足尾の町の中心は、足尾駅ではなく通洞駅の方が近い。
商店街の中には、電話自動化前の3桁の電話番号がそのままになった商店もある。
控えめに言ってエモい。
昼食は、通洞駅の綺麗目な食堂で山椒唐揚げ定食。
このあたりで「食」というと山椒だったりするのだろうか。
12時台に足尾駅に到着して、通洞発の列車は15時台までないので、その間に足尾銅山でも見ましょうかね。やっぱりこの地域の観光の目玉なので、モスクワでクレムリン宮殿を見ないのと同じですからね・・・
という感覚で見に行ったのだが、はっきり言ってナメていた。
まず、鉱山用のトロッコで坑口に入るのだが、下に降りる時、アプト式の機関車で急こう配を降りるのである。
そして途中で切り離して機回しする。
はっきり言って、下手な鉄道保存施設よりもよほどエモい。
(決死モデル:チームY宇崎;獣拳戦隊ゲキレンジャー出身)
そして坑内に入り、鉱山の歴史に触れる。
当時のバッテリーロコや人車や鉱車も保存されている。
なかなかの観光施設であった。
さて、後は通洞駅に行って間藤行きの列車を待つことにしましょう・・・
(決死モデル:チームWBノノナナ;忍風戦隊ハリケンジャー出身)
どうやら、間藤方面は15:11にトロッコ列車わっしー号があり、15:27に日光行きのバスに接続する通洞~間藤の区間運転の列車があるようだ。
へえ・・・ 町内だけで区間運転とは豪勢だね・・・ と思いつつ、待合室で待っていた。
程なくして、15:11のわっしー号が来たので、決死したくらいにしてやり過ごす。
そう思って15:20が過ぎた。
そろそろ、間藤行きの区間運転が来ていないといけないのではないか?
そう思って改めて時刻表を見てみると、15:27の上の方に🚌のマークがある。
つまりこれは、日光行きのバスそのものだったのだ。
まるで国鉄の頃の日高本線の荻伏~様似ではないか。
ともあれ、急いで駅前のバス停へ。
その15:27の日光行きの日光市営バスには間に合うことができた。
今や「日光市」となった足尾を日光を結ぶ日光市営バスは1扉化して座席数を増やしたポンチョであった。
大学生らしき観光客が4名(男2、女2)いたが、会話が「駒場… 本郷…」などと言っている。
彼らは東大生らしい。
中には灘高出身もいるらしい。
いいねえいいねえ。青春してるねえ。
さて、日光までは小一時間あるので寝ることにしましょう。
奥日光の山々は既に紅葉が始まっている。
紅葉したら渋滞するだろう。
実際、日光側に入って神橋近くまで行くと渋滞が始まった。
日光は既に密である。
さて、この先どうやって帰ろうか。
時刻表を検索すると、新宿行きの日光8号が16:39に出るようである。
これで浦和まで行き、南浦和から武蔵野線で帰ることにするか・・・
そしてバスは東武日光に到着。
東武日光の駅前には、東武日光軌道線の車両が保存されている。
(決死モデル:チームWBミサメグ;超獣戦隊ライブマン出身)
JRの日光駅が、県都宇都宮へのローカルな通院・通学の足となり果ててしまったのに対し、東武日光駅は特急列車が何本も発着し、至って華やかである。
(決死モデル:チームRナオミ;仮面ライダー電王出身)
中には、会津田島行きの「AIZUマウントエクスプレス」なんてのも待っている。
今回乗るのは新宿行きの「日光8号」。
もはやJR自身が、日光への観光は東武で行きましょう、という方針にしたということである。
果たして、車内は相変わらずガラガラであった。
日はどんどん暮れてゆく。
圧巻は、栗橋での渡り線で、まるでデッドセクションのように車内の電気が消える。
切符は浦和まで買っていたが、結局大宮で降りていつもの通り「凪」で煮干しラーメンで夕食にすることに。
(決死モデル:トルソーさんのラ・バルバ・デ;仮面ライダークウガ出身)
大宮で20:56の「しもうさ号」を待ちながらブログでも付けることに。