何の因果でか京都駅に来たブーン。
京都に来たと言って金閣寺や清水寺を見るわけでもなく素通り。
近畿日本京都駅ではせんとくんがお出迎え。
(決死モデル:チームPメイ)
京都からの近鉄特急というのは、新幹線からの乗り換えが前提になっているので、他の関西私鉄のようにJRと競うというわけではなく、積極的にその培養線となっているという性格が強いと思う。
JRの奈良線は昔から都市近郊路線という性格が強く、急行列車も和歌山行きの「紀ノ川」しかなかったという状況で、奈良方面の優等列車は近鉄の独断場であったという感が強い。
今回の目的はと言えば、「日本最長の路線バス」の呼び声高い、奈良交通の八木新宮線を完乗することである。
(決死モデル:チームY城ケ崎)
大和八木から新宮まで乗りとおせば片道で5250円。
しかし、「168バスハイク」という切符を買えば、片道だけのフリー切符ではあるが途中下車も可能というありがたい切符である。
さて、大和八木を発車したバスは、大和高田や五條などの奈良県内の中小都市を走る普通の路線バスという性格もあり、病院通いの老人も乗り降りする。
また、超長距離のルートだけに、途中3か所で10分~20分のトイレ休憩がある。
その1か所目がこの五條バスセンター。
(決死モデル:トルソーさんのファラキャ)
五條から先は農村地帯となり、その先はもう農村すらなくなっていく「深山幽谷」の趣である。
2つ目の途中休憩は、十津川村に入った「上野地」というバス停である。
ここはちょっとした集落をなしており、商店や郵便局もある。
日本一のつり橋であるという「谷瀬の吊り橋」があり、観光地化されている。
そのためか、ここだけは20分停車となっている。
(決死モデル:チームY宇崎)
ちなみに今回乗ったバスは、大和八木を9:15に発車し、終点新宮駅前には15:47に到着する。
そしてこの上野地には12:05に到着。
昼食タイムと行きたい所だが、吊り橋に前にちょっとした店がある程度。
ここでこんにゃくを食べて昼食とした程度。
奈良県で最も面積の広い十津川村は、深山幽谷の中に小集落が思い出したように点在するようなイメージで、どこが中心集落かと言われると分からない感じである。
果たしてバスは十津川温泉の「十津川バスセンター」へ。
(決死モデル:トルソーさんのナイ)
十津川村各地へ出るバスは、ここから出ているようであり、交通の中心はここであると見ていいだろう。
切符売り場にも人が常駐している。
ただ、十津川村で人がまとまっている集落はここが最南端となるようで、後は和歌山県入りして熊野本宮大社へ・・・ という感じであった。
かつて、熊野本宮へのバスは紀伊田辺からの国鉄バスが唯一で、新宮からは川船が通っていたようである。
国鉄バスには「熊野本宮」というバス駅もあったという。
昭和29年6月1日現在の熊野交通発行の時間表によると、当時、和歌山県の新宮と奈良県の折立を結ぶプロペラ船が運航されていました。萩~折立間の所要時間が往路と復路で大きく異なるのが注目されます。 pic.twitter.com/d3jh40jUhJ
— のりあいアーカイブス (@omnibus_archive) 2017年7月15日
さて、県境を越え和歌山県まで入ると、整理券番号も100を超える。
100を超える整理券など、この八木新宮線の他にあるだろうか。
果たして16時近く、市街地が近づきだして、終点の新宮駅前に到着し、実に6時間半のバス旅が終わる。
(決死モデル:チームTヤギー)
最前席で眺望を眺めていたが、リクライニングするわけでもなく、読書で時間を潰せば車酔いするであろうこのバス旅は、1回体験すれば十分であるといえよう。
この日は白浜温泉に泊まったのであった。