ワラビスタンを行く

今日はワラビスタンへ行ってみることとしたい。

本当であれば、板橋から赤羽で乗り換え、日のあるうちに蕨に着くはずだった。
そう思った矢先に川口でこの事故である。

一体全体、ケトの電車に飛び込んだのはどこのどいつなのか?
Twitterで調べてみるも現場写真は全然出てこない。
不謹慎な写真を誰も撮らない、お行儀の良い日本人になり果ててしまったのか?
川口駅で自殺した人だって、名前を持った1人の人間ではなかったのか・・・? とマスゴミのようなことを言ってみても、自殺者に関する情報は無し。

刻一刻と日暮れが近づき、イライラも頂点に達している。

ただ、京浜東北線が運休となれば仕方がないので赤羽でそのまま埼京線に乗り、戸田公園からバスで行くことにする。
決死モデル:チームPユウリ

それにしたって長い行列である。
それもそのはずで、本当であれば京浜東北線で蕨で降りていたはずの客が一堂にここに集まっているのである。
もしバスが来なければ、タクシーで行く予定であったが、ちょうどバスが来たのでこれに乗る。
それにしても、快速停車駅である戸田公園の東口というのは本当に何もない。

バスの車内で旅程を検討する。
ネット上で「ワラビスタン」と検索しても、横浜の中華街や生野のコリアタウンのような分かりやすいエスニックタウンではないようである。

一応、iPadで「蕨市 ハラール」で検索すると、西口側に数軒のハラールショップが。
おそらくはその辺が集住域なのだろう。

ということで蕨駅に到着し、西口を北側に歩く。
決死モデル:チームTフジアキ

上の地図の、ハラールショップが2件あるあたりはこんな感じで、全く普通の住宅地という面持ちである。

ハラールショップもあるにはあったが、「ご用の方は携帯にお電話ください」と、携帯の番号が書いてある程度。
これにはちょっと拍子抜けである。
何より、こちら側にはクルド系の料理店が全くない。
それでも、人身事故まで乗り越えて暗い中わざわざ来たのであるから、何か食べて帰りたいところ。

ということで、東口へ行き、駅の遠くのケバブ店へ行くことに。

ものの記事によれば、この店はワラビスタンのクルド人のオアシスになっているらしい。

ということで入ってみると、数人のアラブ系らしき客と、1人客のお爺さんがいて、お爺さんの方はたちの悪い酔い方をしており、他の客にちょっかいを出している。
そして「人生は***」だの「西川口でお楽しみ***」だのと、自説の開陳をしている。
「ウ~イ、日本に来てくれてありがとうねえ」というそのお爺さんを、苦笑いしながら遠巻きに見ている。
まあいつもこんな感じなのだろう。
日本人には相手にされず、マイノリティに親近感を抱いてこの店に居つくようになった・・・ みたいなことを言えば立ち入り過ぎだろうか。

さて、自分はと言えば、ケバブサンドと、「ラク」という酒を頼んでみることにした。

「この『ラク』って何?」
「お酒ですよ」
「何の酒?」
「ウーン・・・ 白いお酒です」

自分が聞きたかったのは、何を醸造したか蒸留したか、どのくらいの強さの酒なのか・・・ ということだったのだが、まあ地場の酒であることには変わりないだろうから、頼んでみることにした。

確かに、白濁した酒である。
Wikipediaによれば、「ブドウを蒸留し、アニスで味付けしている」ということらしいのだが、しかしまあ歯磨き粉を飲んでいるような味しかしない。
これはちょっと、日本人には難しい味なんじゃないかな・・・
まあいい経験ではあったけど。

ということで、ワラビスタンに行っても、横浜の中華街のような分かりやすい面白さはありませんよ、ということだけお伝えしときます。

 

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