先頃「安保政策の歴史的大転換」と称し、安保3文書を閣議決定したのだという。
そう。また閣議決定である。
野党もマスコミも国民もいない所で、さっさと決定してしまうのであれば、これほど楽なことはないだろう。
まして、この「安保政策の歴史的大転換」、防衛予算の1.6倍増を伴うものだそうで、これは税金に跳ね返ってくるわけである。
高市早苗だとかヒゲの隊長だとか、国防にも一家言ありそうなタカ派の議員までが増税には反対していたところ、最近になって「党の決定には反対しない」と大幅にトーンダウンしてしまった。
結局、予想した通りになってしまった。
いつぞや、小池百合子が「希望の党」を創設した時、旧自民系、旧民主系から多くの議員が参加したが、小池本人が言うには「自民から来た人は一旦決定すればそれに従う、民主から来た人は一旦決定してもまだグダグダ言う」という特徴があったのだという。
実は、それは自分の肌感覚にも近い。
保守系の政治意見を持つ人は一旦決まったことに対しては文句は言わない。かたやリベラルはいつまでもグチグチ言う。
そんな「グチグチ言う」リベラルの一人として、一旦閣議決定で決まった防衛増税に対して今後もグチグチ言うことになるだろう。
そもそも、今のタイミングでなぜこのような「歴史的大転換」が必要なのか、なんらの説明もしないではないか。
中国が今までと違ってどうなったというのか。ロシアがウクライナを攻めたことが、日本の安全保障上どのように関係するというのか。
いくら「お国のため」とはいえ、戦車や鉄砲に金が使われるということは我慢できない。
そんなに安保やら防衛が大事だと言うならば、戦時国債でもなんでも発行すれば良いのではないだろうか。
志のある人はいくらでも買ってくれるだろうよ。自分は買わないけど。
そうかと思えば、郡山駐屯地で発生していた女性隊員へのセクハラ事件は、ついに当該の加害者5名の懲戒免職にまで至ったという。
おそらく、どこの駐屯地でも割と普通にやっていたのではないだろうか。
この事態を、各地の隊員はどのように受け止めるか。
「たまたま運の悪い郡山の隊員が気の毒にも割送った」ぐらいなのだろうか。
あるいは「5名もの人生を滅茶苦茶にすることがどれほどのことかわかってんのか」ぐらいに怒りが煮えたぎっているだろうか。
このように、全国的なレベルで上から下まで揺れに揺れている自衛隊を、この近所の駐屯地はどのように受け止めているだろうか。
ここまでの決死出演は1名(累計15名)。