第450回プール ~船で行く越中島~

今日の東京は暑くなるという。

そろそろ8月も終わるので、8月の内にやっておきたかったことをしてみたい。
「船で越中島プールに行く」ということをしてみたかったのだ。

船で越中島に行くには、東京都水辺ラインの浅草~お台場の各停の船で1日2往復だけが停まる。
そして、昨日の激務で早起きできず、10時過ぎの起床になってしまったために浅草二天門前11:25発は間に合いそうもない。
そうなると、お台場海浜公園12:40発を狙っていくしかなさそうである。

ということで、新鎌ヶ谷から北総線で行く、いわゆる・・・というか自称「裏街道」を回って新橋まで行き、ゆりかもめに乗ってお台場海浜公園まで。
お台場はさすがに若い人が多い。
決死モデル:チームP芳香ちゃん

このお台場12:40発というのも結構余裕が無かったので、少し急ぎ足で発着場を目指すことに。
周囲はタワーマンションが立ち並んでいる。こういう所に住むにはどれだけ年収がいるのだろうか・・・?

水上バスの発着場は、松林の並ぶ公園の中にあった。
キャンプファイヤーをやろうと思えばやれそうだが、それは禁止されているようである。

すぐ先にはレインボーブリッジも見える。
決死モデル:チームP桃園

国鉄バスの切符売り場のように建物の外側に直接ついているタイプの切符売り場で、越中島までは620円だという。

最初の船は12:20発の豊洲方面行きで、これは東京湾観光汽船が運行しているもの。
いつもコミケに行く船もこちらが運営している。

こちらはやり過ごして平べったい高速船の「あじさい」に乗って越中島を目指すことにする。

「あじさい」はレインボーブリッジの下をくぐって墨田川を目指す。
決死モデル:チームWB小津麗

そして各停便なので、途中で浜離宮公園や聖路加ガーデンにも止まって客を拾うことになる。
浜離宮では結構な数の客の流れがあった。

また、築地市場もすでに取り壊しが進んでおり、船着き場が残るだけの状態となっていた。
その向こうには、みんなの嫌いな朝日新聞の本社が聳え立っている。

そして勝鬨橋を渡って、隅田川に入る。

1日2往復、都合4本しか発着のない越中島の船着き場はいわば「無人駅」。
切符の発売からすべて船員が行うことになる。
決死モデル:チームY楼山

決死していると、船員さんが「閉めますので早く出てください」という。
発着のたびに船員がゲートを開閉しているようだった。
それもそうか。扉を開け閉めしない桟橋で海に落ちる事故でも発生されたら、責任はだれが取る? ということにもなりかねない。

さて、もう13時も過ぎているので昼食にしたい。
ということで、門前仲町寄りで適当に食べようと思ったら、インド料理が最初にヒットしたのでここで食べることに。

越中島というのはなかなか侮れない。
東京水産大学と東京商船大学を統合した東京海洋大学があり、なおかつ東京水産大学の前身である水産講習所の建物は、自衛隊の前身である警察予備隊の総司令部が置かれたことでも知られている。
決死モデル:チームPみく

現在、この総司令部の建物は「越中島会館」として、学生会館のように保健医療部門やサークル活動などの拠点として活用されているようであった。
ちなみに、この越中島の建物は保安隊から自衛隊になっても使われており、昭和31年に幕僚監部の霞が関への移転が始まり、昭和35年には業務学校や調査学校も小平に移転し、駐屯地としては廃止となり、東京商船大学に移管している。
水産講習所の後身である東京水産大学は、これより先、昭和32年に品川への校地移転を済ませていた。

そして、この東京海洋大学の敷地には「明治丸」も保存されている。
決死モデル:チームYジャスミン

このイギリス製の船は、新橋から横浜に鉄道が開業して2年後の明治7年に、灯台巡視船として竣工したものだという。

明治9年にはイギリスとの間で小笠原諸島の領有問題が発生し、この明治丸でイギリス軍艦より早く小笠原諸島に到着することができたために、領有権を日本に帰属させることができたという逸話も残っているという。

さて、プールに行きましょう。
15:35発の船に間に合うためには15時過ぎまでプールにいても、30分強はいれるはず。

ということで屋外の越中島プールへ。
決死モデルチームPウメコ

ここは屋外プールであり、なおかつ50mプールとなる。
50mプールはさすがに体力的につらすぎるので泳がないでウォーキングで済ませることに。

で、この越中島プール、かなり深いのである。
また、観客席がありSEIKOの計時施設まである。
実はこのプールは、日本水泳連盟の公認プールでもあるという。
他には、中央区のプールも公認だという。25mか50m化はあまり関係ないようである。

さて、時間になったのでプールからあがり、船着き場へ行くことにしよう。

船としてはお台場行きに戻ることになるが、次は浜離宮庭園へ行くことにしたい。
船着き場の目と鼻の先には石垣がしつらえてある。
元々は江戸幕府の庭園だった所である。
春になると菜の花で有名らしい。
決死モデル:チームPペギー

上陸するや否や、係のオッサンに「下船すればそこで入場料がかかりますがよろしいですか?」と聞かれる。
入場料は240円。

15:55に到着し、船の時間は16:40だというので、実質40分強がここで与えられた時間ということになる。

殿様の庭園であったということで、殿様専用の上陸場というのもある。江戸城からだと、日本橋川から墨田川に出てきたのだろうか。

そして鴨の狩猟場というのもあった。
その鴨狩りというのがかなり団体スポーツの様相を呈しており、まず飼い慣らした家鴨を鴨が追尾するように仕向け、池まで鴨を連れて来る。
そして電話ボックスのような大きさの「大覗」、土塁から目だけ出すようにした「小覗」など、池の周囲から鴨を見張る設備を大掛かりに建造している。
ここまで本格的に戦術戦略を練って鴨取りをしていたというのは凄い。

また、小高い丘が造営されており、その上から池を見渡すと、その先には高層ビル群を見渡すことができる。
正に都会のオアシス。

さて、良い時間になったので16:40の船に乗りに行きますか・・・

そして船に乗り浅草を目指す。
船の屋上は封鎖になっており登ることはできなかった。
まあ疲れても来たし、少し休んでいるか・・・

そうこうしていると、アサヒビールの本社ビルが見えてくる。
決死モデル:チームPさくら

意外に中身の多かった旅もこれで終わりを迎える。
東京スカイツリーの下からはおそらくは太田方面から来た「りょうもう」200系が浅草駅に入ろうとしていた。

いよいよ浅草寺二天門前の船着き場に到着。
向こうには東京スカイツリーが見える。

桟橋で写真を撮ろうとすると、「撮影は桟橋の外でお願いします」と、桟橋の開閉は船員が自分たちで行っているようである。

そんなこんなで東京の水辺の旅は終わり。
やっぱり船はいいねえー!

 

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